米国の関税で打撃を受けた企業への政府支援策、財政負担にはならず──アウキミン副大統領が説明
2025年 08月 18日
ブラジルのジェラウド・アウキミンアウキミン副大統領兼開発商工サービス相は、8月16日(土)ブラジリアで、アメリカ合衆国がブラジル製品に課した関税によって影響を受けた企業への支援策について、「財政的な負担にはならない」と述べた。これは、厳密には連邦政府にとって新たな支出とは見なされないためだという。
同日、ブラジリアの自動車販売店を訪れ、持続可能性要件を満たす車両に対して工業製品税(IPI)の税率を軽減する連邦政府の「持続可能な車両」プログラムの販売状況を視察したアウキミン副大統領は、「われわれが行っているのは、いずれ返還される資金の前倒しにすぎません。つまり、これは政府の資金ではないのです」と語った。このプログラムは今年7月10日に開始された。
副大統領は、政府が13日(水)に国民議会へ提出した暫定措置(MP)に盛り込まれた2つの制度についても付け加えた。
「ドローバックもヘインテグラも、本来は財政上の問題にならないとみなされます。なぜなら、その資金は政府のものではなく、アメリカによる関税爆弾の影響を受け、輸出が頓挫した企業に対して、政府が単に迅速に返還しているだけだからです」(アウキミン副大統領)
この暫定措置は「主権あるブラジル・プラン」と呼ばれ、輸出企業への国家支援策や、影響を受けた産業の労働者保護策をまとめたもので、最大300億レアル(約9,000億円)規模の補償資金が解放される見込みだ。
制度の概要
いわゆるドローバック制度は、米国向け輸出品の製造に使用される輸入原材料に対する税金の支払いを免除する制度。これにより、企業が該当製品を輸出するための猶予期間が延長される。
一方、新しいヘインテグラ制度は、輸出製品の生産過程にかかる間接税の一部を、税額控除という形で回収できるよう、影響を受けたブラジル企業に対して実施される財政的な優遇措置。これにより、企業はコストを削減し、海外市場での競争力を高めることが期待される。
アウキミン副大統領は「政府はヘインテグラとして3%を提供します。つまり、<米国による追加関税の影響を受けた>企業は、製品の価格の3%を受け取ることになります。これにより税制上の影響は本来生じません。なぜなら、これは税の残余分だからです」と強調した。憲法上、輸出品は課税対象外とされているが、製造過程で発生する税金は製造業者に返還されるべきだと説明した。
「たとえば自動車を輸出する場合、輸出税はかかりませんが、タイヤや鋼材、ガラスなどの購入時には税金を支払っています。これらの税は輸出業者に返還されるべきですが、政府の返還が遅れることで、企業は税額控除の形で保有することになります。われわれはその返還を前倒ししているだけなのです」と述べた。
制度の原則と立法手続き
副大統領はさらに、「ドローバックも同じ原則に基づいています。輸出目的で製品を購入する際には税金を支払いませんが、期限内に輸出できなければ税金と罰金を支払う必要があります。今回の措置では、米国向け輸出のために製品を購入した企業に対し、輸出期限を1年延長します」と説明した。これにより、企業は他市場の開拓や米国企業との再交渉の時間を確保できるという。
最後に、アウキミン副大統領は、暫定措置(MP)および補足法案の国会承認を急ぐ必要があると強調した。MPはすでに発効しているが、最大120日以内に議会の承認が必要であり、MPに含まれる一部の施策は法案による規定が求められる。
「我々は迅速な対応を期待しています。両者は連動しているからです」と述べ、立法府が「迅速な対応という重要な役割を果たすべき」と締めくくった。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)