サンパウロ州では、1992年にもメタノールで汚染された飲料による事例

2025年 09月 30日

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サンパウロでは1992年にディスコでメタノールに汚染された飲料の事故があった(画像はイメージ)(写真/profq1123/Pixabay)

最近報告されている、メタノールが不正混入された飲料を摂取したことによって死亡したり後遺症を負った人々の事例は、サンパウロ州にとって今回が初めてではない。

1992年には、4人が死亡し、他に約160人が吐き気などの症状を呈した。当時、アドウフォ・ルッツ研究所が、ヂアデマ市のディスコで消費された飲料が、極めて毒性の高いメタノールで汚染されていたことを確認した。

当時の報道記録によると、1992年12月27日に約50人がヂアデマ市立病院を訪れ、頭痛、吐き気、目の異常などの中毒症状を訴えた。彼らは「ボンベイリーニョ」と呼ばれる飲料(ウォッカとグロゼーリャを使ったカクテル)を摂取していた。

その後、翌年1月5日にはさらに110人が同じ病院を訪れ、そのうち28人が入院し、3人が死亡した。4人目の死亡は隣接するサント・アンドレ市で発生し、作業員の遺体がサンパウロ州との境界付近で発見され、法医学研究所がメタノールの存在を確認した。

カシャッサとビールの汚染

1999年、バイーア州では10の都市で合計35人の死亡が記録された。当時の死因は、エタノールで汚染されたカシャッサの摂取によるものだった。

飲料の汚染に関連するもう一つの事例はミナスジェライス州で発生したBacker社のビール「ベロリゾンチーナ」に関するもの。この事件では、製造工程のタンクから漏れ出した有毒物質ジエチレングリコールによって、29人が中毒症状を呈した。彼らは急性腎不全を引き起こす症候群を発症し、そのうち10人が死亡、19人が重篤な後遺症を残した。

ブラジル法務・公安省(MJSP)、視界のぼやけ、頭痛、吐き気などの症状が現れた場合、それは飲料の改ざんが疑われる兆候として扱うべきであると警告している。

消費者がこれらの症状を示した場合には、速やかに医療機関を受診し、中毒相談窓口または毒物情報支援センター(Ciatox)に連絡して適切な指導を受けることが推奨されている。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)