先住民族団体、議会が先住民族の権利を軽視していると非難

2026年 04月 8日

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ブラジリア、2026年4月7日。先住民族が権利擁護を訴えて抗議行動を行った(写真:Fabio Rodrigues-Pozzebom/Agência Brasil)

ブラジリアで開催中の「自由の土地集会(Acampamento Terra Livre)」の開会書簡の中で、先住民族団体は、国民会議(連邦議会)が、民間セクター、特にアグロビジネスや鉱業との交渉において先住民族の憲法上の権利を“取引材料”として扱っていると非難した。

「国民会議が権利を後退させる“逆行装置”のように機能し、先住民族の敵として行動し、私たちの生活に日々攻撃を加え、私たちの権利を取引の場に差し出していることを強く非難します」と、団体は書簡で訴えている。

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ブラジリア、2026年4月7日。先住民族が権利擁護を訴えて抗議行動を行った(写真:Fabio Rodrigues-Pozzebom/Agência Brasil)

「自由の土地集会2026」には、4月5日(日)からブラジリアに全国各地の先住民族が数千人規模で集結している。

「彼らは“人民の家”を賭博場に変えてしまった。国民会議を“ベット(賭け)”の場にし、私たちの権利を議員と民間セクターの間で取引される“通貨”にしてしまっている。国内外の企業や大企業が、私たちの生活を犠牲にして利益を得ているのです」と、団体は文書で指摘している。

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ブラジリア、2026年4月7日。先住民族が権利擁護を訴えて抗議行動を行った(写真:Fabio Rodrigues-Pozzebom/Agência Brasil)

「自由の土地集会2026」の主要な主催団体のひとつであるブラジル先住民族連合(Apib)をはじめ、全国規模の7つの先住民族組織が署名した書簡は、連邦政府を含む行政府、立法府、司法府を批判している。とりわけ、先住民族が排他的に利用するために連邦政府が確保すべき土地の定義が遅れている点を問題視した。

1988年施行の連邦憲法によれば、先住民族の土地の画定は、憲法公布から5年以内、すなわち1993年までに完了していなければならなかった。

「ごく一部の先住民族土地の控えめな画定にとどまっている現状は、私たちのすべての領土を保障するという政治的約束に反しています」と、先住民族団体は指摘する。

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ブラジリア、2026年4月7日。先住民族が権利擁護を訴えて抗議行動を行った(写真:Fabio Rodrigues-Pozzebom/Agência Brasil)

団体は、国家の「不作為」が不安定な状況を助長し、暴力事件の増加、すでに認定・画定された先住民族地域や、先住民族が権利を主張する地域への侵入、さらには天然資源の違法採取を招いていると訴える。

「連邦政府には、先住民族の領土と生命を守り、自由で事前の、十分な情報に基づく協議を保障する義務があります。私たちは、土地権の正規化、領土保護、そして私たちの自治と主体性を尊重するための具体的な行動を求めます」と、団体は書簡で強調している。

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ブラジリア、2026年4月7日。先住民族が権利擁護を訴えて抗議行動を行った(写真:Fabio Rodrigues-Pozzebom/Agência Brasil)

その一方で先住民族団体は、一定の前進も認めている。

2023年1月から2025年11月までの間に、4年間(2019〜2022年)新規認定が一切行われなかった空白期間を経て、先住民族省の創設と20カ所の先住民族土地の承認が実現した点を挙げた。

「制度的な場における先住民族の存在感が高まったのは、私たち自身の闘いの直接的な成果です」と団体は強調する。文書では、先住民族省や国立先住民族財団(FUNAI)といった公共政策を担う機関のトップに歴史的な先住民族指導者が就任していること、さらに国民議会、州議会、市議会における先住民族代表の増加も指摘した。

それでも団体は、歴史的に先住民族の権利に敵対してきた勢力が「さまざまな手段で前進し、先住民族の固有の権利を縮小するための違法行為を続けている」と警鐘を鳴らす。

「彼らは先住民族土地の画定を妨げ、環境ライセンスの規制を緩めようとしている。これにより、鉱業、鉄道、水路、ダム、道路、送電線などの事業が進められる余地が生まれている」と団体は非難している。

ブラジルの先住民族運動における最大かつ最重要の動員とされる「自由の土地集会」は、日曜日に開幕し、4月11日(土)までブラジリア中心部にあるイベロ・アメリカ文化センター(Eixo Cultural Ibero-Americano)で続けられている。

主催者側は、先住民族と非先住民族を合わせて7,000〜8,000人が参加する見込みだとしている。

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ブラジリア、2026年4月7日。先住民族が権利擁護を訴えて抗議行動を行った(写真:Fabio Rodrigues-Pozzebom/Agência Brasil)

<新たな政策>

先住民族省(MPI)はアジェンシア・ブラジルへの声明で、2023年の省創設により、先住民族が戦略的かつ意思決定に関わる要職を担うようになった点を強調した。これは先住民族運動自身が認めている成果でもある。

「MPIの創設は、数十年にわたり先住民族政策を方向づけてきた“後見的な発想”を断ち切る転換点となりました」と同省は述べている。

同省によると、ブラジル国内の391以上の先住民族の権利やニーズに関する決定が、当事者としてその課題を理解する人々によって行われるようになったという。

「現政権以前の10年間で解体された権利や政策を回復するうえで、MPIがこの3年間に実施した取り組みは重要な役割を果たしました」と強調した。

また同省は、過去4年間に先住民族の権利と安全を確保するために実施された主要な施策として、20の先住民族領域の承認を挙げた。これは、11の連邦単位にまたがる約250万ヘクタールの保護地に相当する。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)