ネイマール招集に多様な見方。ブラジル通信公社のスポーツ解説者が最終メンバーを評価
2026年 05月 21日

ブラジル代表のW杯招集メンバーは、今週月曜日(5月18日)にリオデジャネイロで発表され、ネイマールが注目の中心となった。アジェンシアブラジルの取材に対し、ブラジル通信公社(EBC)スポーツ部門のコメンテーターたちは、カルロ・アンチェロッティ監督が選んだ最終リストを分析し、2023年10月以来アマレリーニャ(代表ユニフォーム)を着ていなかったうえ、サイクルを通じて負傷に悩まされてきた同選手の招集について議論した。
セルジオ・ドゥ・ボカージュは、ネイマールの選出自体は驚きではないとしつつ、「今回の代表は質は高いが、かつての10番(ネイマール自身)がそうであったような“絶対的主役”がいるチームではない」と指摘した。
「34歳のネイマールは、サントスでは良いリズムを保っているかもしれないが、W杯が要求するレベルと同等かどうかは分からない。26人枠だからこそ入ったのであって、もし2018年までのように23人枠だったら、アンチェロッティは彼を呼ばなかったかもしれない」とボカージュは評価した。
一方、ブルーノ・メンデスとマルセロ・スミゴウは、今季15試合で6得点4アシストを記録しているサントスの10番の招集は妥当だと見ている。ただし、その理由づけはそれぞれ異なる。
「ネイマールは“重み”を持っている。重責を伴う10番を背負い、サッカー界で重要な存在であり、世界中でリスペクトされている選手だ」とメンデスは強調した。
スミゴウはこう述べる。
「正直、今のプレー内容だけを見れば、招集に値するほどの“完璧なパフォーマンス”とは思わない。しかし、呼んだことは良かったと思う。呼ばなければ、負けた時に『ネイマールを呼ばなかったからだ』と言われる。呼んだ以上、どこかのタイミングで起用しなければならないし、その時にネイマールが代表の力になれるかどうかが分かるだろう」。
一方、ホドリゴ・ヒカルドは、ネイマールの招集を「サプライズ」と捉えている。彼によると、ブラジル代表男子の歴代最多得点者(125試合79得点)である同選手を連れて行く決断には、ピッチ外の要素が影響したという。
「ネイマールは商業的な理由、スポンサーの圧力、世論の影響で招集された部分が大きいと思う。世論は半々で、呼ぶべきという声と呼ぶべきでないという声が拮抗していた。アンチェロッティはその“板挟み”を避けたかったのだろう。アンチェロッティ体制では一度も招集されていなかったし、サントスでのパフォーマンスが招集を正当化するとは思わない。ただ、経験と名前で“グループの一員”として連れて行くのだろう」と記者は述べた。
ネイマールがW杯でブラジル代表の“先発”として臨むとは考えていないのが、レイチェル・モッタだ。
「ネイマールはおそらく中盤では起用されない。前線で使われるだろうが、左サイドはヴィニシウス・ジュニオールのポジション。では、アンチェロッティはネイマールをどのように組み込むのか──そこが最大の疑問点だ」と展望した。
さらにEBCのコメンテーターたちは、アンチェロッティ監督が選んだ最終メンバーのうち、招集された選手と外れた選手の両方についても分析を行った。
特に、グレミオのGKウェヴェルトンと、イングランド・ボーンマスのFWハイアンの招集が注目点として挙げられた。
ホドリゴ・ヒカルドは、ヴァスコ出身で今年1月からボーンマスでプレーし、14試合で5得点2アシストを記録しているハイアンについて、こう評価した。
「ハイアンは良い意味でのサプライズだった。ヨーロッパ1年目で、プレミアリーグという舞台で非常に良いシーズンを送っている。今まさに上昇気流にある選手だ」。
レイチェルは、ウェヴェルトンの選出について、他の候補GKのパフォーマンスが影響したと分析する。
「ウェヴェルトンは、間違いなくベント(アル・ナスル/元アトレチコPR)やウーゴ・ソウザ(コリンチャンス)が最近の試合で見せたミスによって、枠を勝ち取った。ブラジル代表レベル、世界レベルの選手であれば起こしてはならないミスだった」。
ブルーノ・メンデスも同意し、こう付け加えた。
「ハイアンはプレミアリーグでも安定したパフォーマンスを維持している。ウェヴェルトンは、私にとっては先発でもおかしくない。アリソン(リヴァプール)が負傷中で、エデルソン(フェネルバフチェ)はシーズンを通して不安定だったからだ」。
さらに、フラメンゴのDFレオ・ペレイラの招集にも賛辞を送った。
一方、フラメンゴのMFルーカス・パケタの選出については、コメンテーターの意見が分かれた。
ホドリゴ・ヒカルドはこう述べる。
「パケタは最近あまり良いプレーをしておらず、パフォーマンスが落ちていた。アンチェロッティの前回までの招集にも入っていなかった」。
ボカージュは、パケタがチェルシーのアンドレイ・サントスとの競争を制したと見る。
「アンドレイ・サントスは海外でパフォーマンスを落としていた。一方でパケタはフラメンゴで良いプレーを続けていた」。
レイチェルは、パケタを「優れたオプション」と評価した。
「パケタはヨーロッパでの経験があり、チームを知り、プレッシャーの環境も理解している。彼がベンチスタートになるのは分かっているが、創造性をもたらす非常に良い選択肢だ」。
アンチェロッティが招集しなかった選手の中で、EBCのアナリストたちが最も注目したのはフラメンゴのFWペドロの不在だった。
ブラジル全国選手権の得点王であるペドロは、FIFAに提出された55名の予備リストには入っていたものの、アンチェロッティ体制では一度も招集されていなかった。
ボカージュはこう分析する。
「ペドロが外れたのは、アンチェロッティがイゴール・チアーゴ(ブレントフォード)を優先したからだろう。プレミアリーグでプレーしている選手のほうが、ヨーロッパのサッカーに慣れていると判断したのだと思う。ペドロが外れたのは残念だが、監督の選択だ」。
ホドリゴ・ヒカルドも、ペドロの不在を惜しむ。
「今の状態を考えれば、そして前線の基点となるタイプの選手がいないことを考えても、ペドロは使えたはずだ。ただ、招集リストというのは常に賛否が分かれるものだ」。
ブルーノ・メンデスもこうまとめた。
「アンチェロッティが選択をしなければならないのは当然だが、ペドロ(フラメンゴ)とジョアン・ペドロ(チェルシー)は“痛い不在”だ」。
こうした分析を踏まえつつも、EBCのコメンテーターたちは、ブラジルが今回のW杯(米国・メキシコ・カナダ共催)で優勝を狙えるだけの力を持っていると見ている。
スミゴウはこう語った。
「良い招集だったと思う。誰を使い、誰が必要なのかを最も理解しているのはアンチェロッティだ。今必要なのは、この国を代表するチームを応援すること。ブラジルは本当にW杯を勝つ必要がある」。
ホドリゴ・ヒカルドもこう締めくくった。
「アンチェロッティは良い選手層を持っている。圧倒的なチームではないが、良い戦いはできるし、運が味方し、すべてが噛み合えば、夢の“ヘキサ(6度目の優勝)”もあり得る」。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




