ブラジル連邦最高裁、対立する両判事の案件を別々に審理へ

2026年 09月 14日

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アレシャンドリ・ジ・モラエス判事、アンドレ・メンドンサ判事の両判事に関する案件を個別に審理する決定を下したエジソン・ファキン長官(写真:Alejandro Zambrana/STF)

【ブラジリア 9月12日】 ブラジル連邦最高裁判所(STF)のエジソン・ファキン長官は12日(土)、アレシャンドリ・ジ・モラエス判事が求めていた「両判事に関する案件の同時審理」を認めず、15日(火)に予定されている臨時審理は、元銀行家ダニエウ・ヴォルカーロがモラエス判事に送ったメッセージに関する案件のみを扱うと決定した。

同じ決定文の中でファキン長官は、アンドレ・メンドンサ判事に対する捜査開始の是非を審理する特別セッションを9月23日に設定した。長官によると、メンドンサ判事に関する手続きは依然として「資料収集中の段階」にあり、現時点では本会議に付すための要件が整っていないという。

<別々に扱われる2つの手続き>
モラエス判事は、案件を分けて審理することにより「矛盾した判断や手続きの混乱が生じる具体的な危険がある」と主張し、同時審理を求めていた。

判事は、今回の臨時審理で自身に関する案件のみが扱われることは、事実関係の全体像を裁判所が把握するうえで不十分だと訴えていた。

しかしファキン長官は、両手続きは「対象が異なり、進行状況も異なる」と判断した。

ヴォルカーロのメッセージを扱う 裁判所手続き第16.662号は、メンドンサ判事が9月6日に審理可能と判断していた。一方、メンドンサ判事に対する疑惑を扱う裁判所手続き第16.704号 は、連邦最高裁判所の長官室が求めた追加資料や説明がまだ提出されていない。

ファキン長官は決定文で「裁判所手続き第16.662号のみを審理対象とすることで、本件の審理範囲を明確に限定できる」と記した。

<モラエス判事の案件>
臨時セッションは15日(火)午前10時に開始され、連邦警察(PF)が作成した報告書を審理する。報告書は、ヴォルカーロがモラエス判事が使用していたとされる電話番号に送った50件以上のメッセージを特定している。

この資料は、旧マステール銀行をめぐる捜査の一環として作成され、メンドンサ判事の要請により公開された。

この件は連邦最高裁判所内部で大きな対立を引き起こした。モラエス判事は、捜査資料の公開方法に疑義を呈し、メンドンサ判事が「選択的な公開」を行ったと批判した。

モラエス判事によると、約180件の文書やファイルが依然として非公開のままだという。判事は、関連するすべての資料の機密解除を求めている。

<メンドンサ判事への疑惑>
裁判所手続き第16.704号には、モラエス判事がメンドンサ判事の捜査手法について提示した疑義がまとめられている。主な指摘は以下のとおり。

捜査指揮権の「不当な奪取」の疑い
司法取引に関する不適切な交渉
モラエス判事に対する捜査の「恣意的な誘導」
手続きの「選択的運用」の可能性

ファキン長官は、これらの疑義に関する資料の一部がまだ提出されていないと説明した。

一部の提出期限は 14日(月) に設定されており、その他の期限はそれ以降に延びている。そのため、長官は「捜査の初期段階が未完了のまま本会議に付すことはできない」と判断した。

<モラエス判事の追加要請>
モラエス判事は、同時審理の要請に加え、以下の措置を求めていた。

裁判所手続き第15.556号に関連するすべての機密の全面解除
手続きに名前が挙がったすべての裁判官への通知と説明要求

ファキン長官は、機密解除についてはクリスチアノ・ザニン判事が既に同様の要請を行っており、対応済みであると説明した。裁判官への通知については、後日検討するとした。

<旧マステール銀行捜査との関連>
モラエス判事とメンドンサ判事の対立は、連邦警察が進める旧マステール銀行の金融不正疑惑捜査の中で発生している。

捜査の一部は、ジャイール・ボウソナーロ元大統領の伝記映画『ダークホース』の資金調達にも及んでいる。

連邦最高裁判所内部では、複数の捜査手続きをどの判事が統括するかをめぐり、見解の相違が生じていた。

ファキン長官の決定により、連邦最高裁判所は以下の2つのセッションを別々に開催することになる。

9月15日(火):モラエス判事に関する案件
9月23日(水):メンドンサ判事に関する案件

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)