公的資金がボウソナーロ元大統領の伝記映画に流用された疑い濃厚に

2026年 09月 14日

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議員歳費を不正に流用する犯罪スキームにおいて「主導的役割」を果たしていたとみられているマリオ・フリアス連邦下院議員(写真:Roberto Castro/Mtur)

【ブラジリア 9月13日】 ブラジル連邦最高裁判所(STF)のフラヴィオ・ジノ判事は13日(日)、マリオ・フリアス連邦下院議員が、議員歳費(連邦議会の予算枠)を不正に流用する犯罪スキームにおいて「主導的役割」を果たしていた疑いがあると述べた。歳費は、ジャイール・ボウソナーロ元大統領の半生を描く映画『ダークホース』の制作資金に流れたとされる。

ジノ判事は決定書で次のように記した。

「犯罪行為の経緯には、マリオ・フリアス連邦下院議員への繰り返しの言及が見られ、捜査上の仮説として、同氏が犯罪構造の主導的役割を担っていた可能性がある」

ジノ判事は、議員歳費の執行に関する不正疑惑の捜査を担当する報告官で、サンパウロ州バーハ・フンダ中央刑事裁判所の「組織犯罪・資金洗浄保証法廷」から提供された資料も受け取っている。

サンパウロ州司法当局からのデータが、フリアス議員が歳費流用スキームで中心的役割を果たしていたとの判断につながったという。

<メイクアップ作戦>
10日(木)、ジノ判事は連邦警察(PF)による映画制作への公的資金流用疑惑を解明するための全国規模の強制捜査「メイクアップ作戦」を承認し、サンパウロ、リオデジャネイロ、セアラー、連邦直轄区で 49件の家宅捜索令状 が執行された。

捜索対象には、フリアス議員(元文化特別局長で映画『ダークホース』の脚本家の一人)と、映画制作会社代表カリーナ・ガマが含まれていた。

連邦監査院(CGU)の報告書では、フリアス議員が 200万レアル(約6,000万円) の歳費を、カリーナ・ガマ名義の2団体──ブラジル文化促進機構(ICB)、全国文化アカデミー(ANC) ──に不正に割り当てた疑いが指摘されている。

サンパウロ市当局は取材に対し、ICBが提供する市の「WiFi Livre」事業に不正はないと説明し、同事業は「3,200か所に設置され、累計7億6,000万件以上のアクセスがある」と回答した。

市当局はさらに次のように述べた。

「市が契約したサービスは提供されており、半年ごとの厳格な会計報告を経ている。団体の資金移動は市との契約関係には含まれない」

<PCCとの関連疑惑>
ジノ判事は決定書で、議員歳費の流用と、犯罪組織「プリメイロ・コマンド・ダ・カピタウ(PCC)」に関連する団体とのつながりが示唆されているとも指摘した。

判事は次のように述べた。

「捜査の進展に伴い、連邦議会の歳費やサンパウロ市の資金を中心とした公的資金の流用が、複雑に絡み合う構造の一部であるとの仮説が強まっている。資料によれば、この構造はPCCとのつながりを含む可能性がある」

アジェンシア・ブラジルはマリオ・フリアス議員の事務所にコメントを求めているが、現時点で回答は得られていない。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)