安曇野ちひろ美術館で6月21日、フェスタジュニーナ開催。長野日伯学園が協力
2014年 06月 19日ブラジルの絵本作家、イラストレイターのホジェル・メロの展覧会「<企画展>ブラジルからやってきた! 色彩の画家 ホジェル・メロ展」を開催中の安曇野ちひろ美術館。
同美術館では6月21日(土)に「夜のミュージアムを楽しむ ブラジルの夕べ」を開催。ブラジルの伝統的なお祭り「フェスタジュニーナ(6月祭り)」の踊りや、カポエィラのワークショップ、ボサノヴァのコンサートなどを開催する。
16時から17時は、ブラジルのダンスとワークショップ。長野日伯学園の教職員などの協力のもと、「フェスタジュニーナ(6月祭り)」の踊りや「アシェー」、「カポエィラ」を楽しむ。ワークショップも開催される。
フェスタジュニーナ(6月祭り)は、特にペルナンブッコ州、セアラー州、マラニョン州、バイーア州、ピアウィ州、パライーバ州など、ブラジル北東部で有名なお祭り。サンジョアン祭りとも呼ばれる。
中でも、ペルナンブッコ州のカルアルー市と、パライーバ州のカンピーナ・グランヂ市では盛大に行われ、世界最大のサンジョアン祭の呼び声を、両市で競い合っている。
フェスタジュニーナの起源はヨーロッパの収穫祭だが、ブラジルに伝わってからは各地で、その土地ごとのスタイルで伝承されている。最もポピュラーな出し物がクアドリーリャと呼ばれるダンス。フランスの宮廷で踊られていたコントルダンスが、19世紀に、当時ポルトガル王朝があったリオデジャネイロに伝わり、ブラジル流のスタイルに変化しながら発展したものだ。
クアドリーリャを踊るのはコミュニティの住民、学校や職場の仲間などによって結成された幾多ものグループ。団体ごとに衣裳が異なり、テーマ性を持ったコスプレが行われることもある
カルアルー市では、20台以上の山車や鉄砲隊も登場するパレードが行われたり、高さ3.3メートル、直径1.5メートルの巨大な鍋で作られる“世界最大のクスクス”がふるまわれ、その賑わいは、カーニバルより盛り上がるといわれているほど。
フェスタジュニーナは北東部では盛大かつ、地元の生活や文化に根差した祭りだが、サンパウロ市など南東部の都市では、主に学校の行事として伝わっている。学校などで行われるクアドリーリャでは、麦わら帽子にチェックのシャツという田舎者の格好をするのが定番となっている。
18時~19時は、リオデジャネイロでも絶賛され、現在、日本国内で活躍中の臼田道成によるボサノヴァのコンサートを開催。
また、会場では特別メニューでブラジルコーヒーなども販売する。
「夜のミュージアムを楽しむ ブラジルの夕べ」
日時:6月21日(土)9:00~21:00
会場:安曇野ちひろ美術館
●ブラジルのダンスとワークショップ 16:00~17:00。参加費無料、入館料別 入館料:大人800円、高校生以下無料。
●臼田道成ボサノヴァソロライブ 18:00~19:00(開場17:30)。入場料1000円、入館料別 入館料:大人800円、高校生以下無料。※要事前予約(HP、TEL.0261-62-0772)
臼田道成プロフィール
ボサノヴァ・ギター弾き語り演奏家。学生時代に音楽学者の小泉文夫氏の著作に感銘を受け、民族音楽学者を志すが、やがてブラジル音楽との出会いを通じて、歌手として生きることを決意。2003年よりブラジル、リオ・デ・ジャネイロに滞在し、5年に渡る音楽修行を積む。2008年帰国後は日本とブラジルの両国で演奏活動を展開している。2012年にはボサノヴァの巨匠ロベルト・メネスカル(ホベルト・メネスカウ)の日本ライブ・ツアーに参加。これまで3枚のアルバムCDを発表。
(文/麻生雅人、写真/「夕暮れの美術館」中川敦玲(2010))