生きていた「ミック・ジャガーの呪い」にブラジルのサポーターが困惑

2014年 06月 26日

ローマ ローリングストーンズ

今ブラジル人たちは、W杯で活躍中のセレソン・ブラジレイラのことを、ミック·ジャガーが応援しないようにと願っているという。そんな話題を6月25日、「ヤフー・スポーツ」にブルックス・ペックス氏が記している。

ミック・ジャガーといえば2010年ワールドカップのときブラジルで「pé-frio(ペ・フリウ)」と呼ばれ、“ミック・ジャガーの呪い”が話題になったことが想いおこされる。彼が観戦したほとんどのチームが不幸な結果に終わった一件だ。

2010年大会で、アメリカ合衆国元大統領ビル·クリントンと共に、ベスト16まで上がってきた合衆国対ガーナ戦を観戦したミックは、縁の深い合衆国を応援したが、敗退。

次にミックは母国イングランド対ドイツ戦でもスタジアムに駆けつけたが、イングランドも敗退。

続くブラジル対チリ戦では、ミックが応援したブラジルは勝利したため、この時点で呪いは解けたかもしれないなどと言われていたが、ミックは続くブラジル対オランダ戦を観戦したところブラジルが敗退。再び、ミックの呪いは話題となった。

さすがロック界のレジェンド、ミック・ジャガー。呪いのパワーも宇宙レベルのようだ。

そしてこのミックの呪いの話題が、今またブラジルで再び浮上しているという。

4年の時を経てミックは、今回のワールドカップでも各国チームを応援。その呪いにサポーターたちが困惑している。

6月22日(日)の夜、ローマで行われたローリング・ストーンズのコンサートでのこと。ミックは4回もワールドカップチャンピオンに輝いたイタリアがウルグアイに勝つだろうと、7万人のファンを前に予測したという。イタリアは24日(火)に1-0で敗戦、トーナメントの 最初のラウンドで母国に帰ることとなった。

5月にリスボンで行われたショーでも、ミックはクリスティアーノ·ロナウド率いるポルトガルが勝ち続けるだろうと予測したという。そして今、ポルトガルは 最初のファーストステージで2試合を落とし、絶望的な危機に瀕している。

そしてミックは、イングランド対ウルグアイとの試合で、母国が勝てるように6月19日(木)に Twitterに書き込んだ。そして、イングランドは負けた。

ソーシャルメディア上のブラジル人たちは、なんとかミックがブラジルのことを応援しないように説得する方法を考えているという。

ミックに近い関係にあるブラジル人に、応援を控えるよう差し向ける方法などが挙がっている。中には、彼の“呪われたサポート”をライバルのアルゼンチンに向けるように彼を説得したい、という意見も。

ブラジルセレソンを応援する人たちにとって、ミックの呪いは恐るべき脅威となっているようだ。

(文/加藤元庸、写真/Getty Images)
6月22日、ローマで行われたローリングストーンズのコンサート。イタリアに呪いをかけるた(?)ミック・ジャガー(右)