ブラジリアで4名のミスプラスサイズが太った人への嫌悪や差別に抗議

2014年 11月 12日

ミスプラスサイズのデモ

ミスユニバースに選ばれる「ミス・ブラジル」だけでなく、「ミス売春婦」から「ミス・ファヴェーラ」、「ミス・トランスジェンダー」、はたまたヒップの大きさや美しさを競う「ミス・ブンブン」まで、さまざまな”ミス”が存在するブラジル。

11月11日(火)、首都ブラジリアの国会議事堂前で4人の「ミス・プラスサイズ」がランジェリー姿のセミヌード姿で抗議活動を行った。現地メディア(「G1」同日づけ)が伝えている。

彼女たちが訴えたのは”太った人への嫌悪や差別”に対する抗議。四人のうちの二人が、首都のホテルの受付担当者が、ダブルベットからはみ出しちゃうと話していたのを耳にしたことから、抗議運動を行うに至ったという。

二人はサンパウロ州から来たモデル。火曜に行われる予定の、肥満への差別に反対するための写真撮影のリハーサルのためにブラジリアに来ていた。

ホテルでの一件の後に二人は、同じフォトセッションに参加する予定のもう二人と合流して抗議行動を起こすことを決心したという。ミス・プラスサイズの四人によると、この試みは、彼女たちが自身のボディを恥じていないことを表明するためのものだという。

「女の子たちは、ブラジリアで私たちと共に偏見と闘う活動をするためにやって来ました。そして到着したその日に、ホテルで偏見に傷つけられたのです」と、ミス・プラスサイズ、連邦直轄区代表のジャナイーナ・グラシエリさん(34)は語った。

「私たちは恥ずかしくて何も言えませんでした。私たちは部屋に行きベッドを見て、3人まで収容できることがわかリ、実際には問題ありませんでした。それはひとつの偏見です。何を意味しているのかわかっていないんでしょうね。太った身体の客はひとり人も受け付けないホテルを作るつもりでしょうか」(ジャナイーナ)

メイクをして、ハイヒールをはき、ローブをまとった四人のミス・プラスサイズ(それぞれ、連邦直轄区、サン・ジョゼー・ド・リオ・プレット、バイシャーダ・サンチスタ、サンパウロの各代表)は16時ごろ、国会議事堂の前に現われた。

彼女たちには3名のカメラマンとメイクアップアーティストが付き添い、四人は写真を撮影されながら支援を呼びかけるよう叫び、公務員や警備員、旅行者たちの注目を集めた。彼女たちがレンズの前でポーズを取っている間、通りを通行する車はクラクションを鳴らしていた。

「私たちは、私たちのような身体を恥じる必要がないことを世の女の子たちに見せたいのです。私たちは美しく、素敵で、個々の魅力を持っています。私たちはあらゆる偏見と闘うために、今日、ここに来ました」とミス・プラスサイズ・サンパウロ代表のカミーラ・ブエノさん(19)は語った。

また、彼女たちはホテルでの出来事の後に、バールでも差別を受けていたことも話した。

(文/麻生雅人、写真/Paula Almeida)