ブラジルの研究者、コーヒー豆に鎮痛作用を持つ成分があることを特定

2015年 01月 28日

コーヒー豆

ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)の遺伝資源とバイオテクノロジー研究室とブラジリア大学(UnB)は、コーヒー豆の中に、モルヒネ同様の効果を持つ成分を持つタンパク質の断片(ペプチド)があることを特定した。1月22日、ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)が公表した。

この成分は、言い換えると鎮痛作用と抗不安作用があるということで、マウスによる実験で持続時間が長いことも発見した。

今回の研究で特定された7つのペプチドは「ペプチデオス・オピオイジス」(PI20140203524-BR)の名で特許を申請するために2014年8月18日、国立工業所有権院(INPI)に送られているという。

これらの分子の性格づけは、ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)の遺伝資源とバイオテクノロジー研究室と、ブラジリア大学(UnB)分子生物学科の学生、フェリッピ・ヴィネキーさんの博士論文の一部にあったもので、研究はカルロス・ボルシ・ジュニオール研究員にコーディネートのもとで行われていた。

ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)と、開発のための農業研究国際協力センター(CIRAD)との間で結ばれたパートナーシップのもとで、フェリペさんが、品質の向上に役立つコーヒーの遺伝子を探していたときに、これらのペプチドを特定したという。

フェリッピ氏とカルロス・ボルシ氏は遺伝子配列とタンパク質の対応を解析することによって、それらのいくつかが、例えばエンケファリンのような、生体内で産生されるオピエート類縁物質などとの類似の構造と共に、内部に暗号化された断片を含んでいることを観測したという。

(文/加藤元庸、写真/Divulgação/Epamig)
写真はミナスジェライス州の農場のコーヒー豆。ミナスジェライス州農牧畜研究公社(EPAMIG)とガテマラは共同でアラビカ種コーヒー豆の品質向上と栽培拡大に取り組んでいる