わたしがサンバを踊る理由(わけ)第八回サウゲイロ準優勝。そして”来年こそ僕らの年だ!”

2015年 03月 3日

サウゲイロ準優勝

2015年のリオのカーニバル。サウゲイロ、”準優勝” しました。

しかも本当に本当に、光栄な事に…日本人の私に準優勝トロフィーを持たせてもらえました! 嬉しさと、緊張と。トロフィーがすんごく、すんごく重くて。震えました。

発表が行われている本会場へは代表者のみが参加。この日、私は、他のサウゲイロの仲間たちと一緒にクワドラ(練習場)で結果発表を聞いていました。クワドラでは本会場の様子がテレビで生中継されています。

サウゲイロ準優勝

結果発表中は、喜んだり、怒ったり。みんなの胸が張り裂けそうになりながら…気持ちは一つ。

発表は、打楽器の演奏、衣裳、行進テーマなど、一項目づつ。そして総合得点が計算されます。本当に緊張。祈るしかなくて。

結果が決まりそうになったら、突然テレビが消されて…最終結果を見るまでもなく、音響マイクに切り替え! 歌い手さんが今年のテーマ曲を歌いはじめました。

かっこいい! ただ、ただ、、カッコよかった。

結果は…去年に引き続き準優勝。1位とは0.4ポイント差。嬉しさと、悔しさ…色んな感情でパシスタみんなで抱き合って泣きました。

しばらくすると結果発表の会場にいた幹部達がトロフィーを抱えて帰ってきました。

サウゲイロ準優勝

クワドラに入るなり、温かいコミュニティーの仲間に迎えられ、いろんな涙を流しながら入ってきたプレジデンチ(チームのトップ)のヘジーナ。コミュニティーの仲間と次々に抱き合い、私の元にも来てくれて。私も子供の様に抱きついて泣きました。

パシスタもステージ上に呼ばれて、いろんな感情で泣きながら歌い、踊ります。

でも! 改めて、準優勝は素晴らしい結果だし、もうみんな”来年こそ僕らの年だ!” と前向きな発言。

この写真、みんなの感情が現れててすごい好き。師匠も泣いてた。トロフィーも、今年は一段と輝いてみえました。泣いてる仲間をみるとまた泣きそうです。

サウゲイロ準優勝

みんなたくさん練習して、みんなで作り上げて、それだけの想いを抱えながら踊ったジスフィーレでした。

みなさん本当に応援ありがとうございました。

(文・写真提供/工藤めぐみ)

著者紹介

工藤めぐみ Megumi Kudo

工藤めぐみ Megumi Kudo
9歳よりクラシックバレエを基礎にサンバを始める。
2008年にリオデジャネイロの名門エスコーラ・ジ・サンバ「サウゲイロ」のパシスタのオーディションに合格。
2009年~2011年、2013年~2014年に同団体のパシスタとして、リオのカーニバルに出場している。「サウゲイロ」の選抜メンバーによるサンバショーのメンバーでも、唯一の日本人として参加している。
帰国中は、プロフェッショナルのダンサー(SMAPドームツアー、山下智久コンサートのサンババックダンサーなど)や、ダンスインストラクターとして活躍。神戸にてダンス教室「MEGUサンバダンス」を主催するほか、地元のサンバチーム「Feijão Preto(フェジョン・プレット)」のダンサーリーダーも務める。神戸まつり、浅草サンバカーニバルをはじめ全国のサンバ関連イベントでも活躍。

「Feijão Preto(フェジョン・プレット)」http://www.feijaopreto.net/

「MEGUサンバダンス」http://www.feijaopreto.net/sambadance.htm
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