スタンダード&プアーズ、ブラジルの格付け見通しを「ネガティヴ」に引き下げ

2015年 07月 30日

スタンダード&プアーズ

アメリカ合衆国の格付け機関スタンダード&プアーズは、7月28日(火)、ブラジルの格付け見通しを「ネガティヴ」に引き下げたと現地メディア「G1」、TVグローボの「ジョルナウ・ナシオナウ」が伝えている。

スタンダード&プアーズは格付け見通しについては「ネガティヴ」に引き下げたが、格付けについては「BBBマイナス」に据え置いた。

格付け機関による投資適格に関する格付けの基準は、A(ハイクオリティでリスクが低い)が7段階、Bが9段階ある。Bのクラスでは上位3段階が良好、中級的で、それ以下は、投機的格付けで不確実性があるものとされている。

ブラジルは「G1」によると、7月23日の時点で、フィッチ・レーティングス(「BBB」)、ムーディーズ(「Baa2」)はBクラスの上位3段階の真ん中となっている。スタンダード&プアーズではBクラスの上位3段階の最下位で、投機的格付けのクラスの一歩手前となっている。

<参考:各格付け機関による基準(「G1」より)>

「フィッチ・レーティングス」
AAA、AAプラス、AA、AAマイナス、Aプラス、A、Aマイナス(ハイクオリティでリスクが低い)
BBBプラス、BBB、BBBマイナス(良好、中級的)
BBプラス、BB、BBマイナス、Bプラス、B、Bマイナス(投機的格付け、不確実性あり)
CCC、CC、C、RD、D(債務不履行のリスクが高い、有効な投機対象として見做しにくい)

「スタンダード&プアーズ」
AAA、AAプラス、AA、AAマイナス、Aプラス、A、Aマイナス(ハイクオリティでリスクが低い)
BBBプラス、BBB、BBBマイナス(良好、中級的)
BBプラス、BB、BBマイナス、Bプラス、B、Bマイナス(投機的格付け、不確実性あり)
CCCプラス、CCC、CCCマイナス、CC、C、D(債務不履行のリスクが高い、有効な投機対象として見做しにくい)

「ムーディーズ」
Aaa、Aa1、Aa2、Aa3、A1、A2、A3(ハイクオリティでリスクが低い)
Baa1、Baa2、Baa3(良好、中級的)
Ba1、Ba2、Ba3、B1、B2、B3(投機的格付け、不確実性あり)
Caa1、Caa2、Caa3、Ca、C(債務不履行のリスクが高い、有効な投機対象として見做しにくい)

(文/麻生雅人、写真/Reprodução/Jornal Nacional/TV Globo)
写真は「ジョルナウ・ナシオナウ」より。TVグローボのニュース番組はIPCTV(グローボ・インターナショナル)で放送中。視聴のお問い合わせは、080-3510-0676 日本語対応ダイヤルまで)