大統領の弾劾審議中のブラジルで、「井上創太(「ガリガリ君」の赤城乳業社長)を大統領に」!?

2016年 04月 12日

ガリガリ君 謝罪 ブラジル

赤城乳業が、主力商品であるアイスキャンディーの「ガリガリ君」の値上げに際し、代表取締役会長をはじめ社員が並んで頭をさげて謝罪した広告が、ブラジルでも話題になっている。

グローボ系列の現地メディア「G1」(4月7日づけ)は、同社が25年ぶりに値上げをするにあたり、井上創太伸社長など重役や社員たちが消費者に対して謝罪する動画を製作、公開したことを報じた。

1981年に発売されたこのアイスキャンディーが日本では主に学生に人気が高く、1991年に値上げをして以来、25年間値上げをしなかったことを紹介している。

17日(日)には下院議会にてジウマ大統領の弾劾投票が行われる見通しのブラジルでは、母国の政治に対する皮肉を交えた、この動画への賞賛や驚きの声が寄せられている。

「ブラジルでは値上げをして、商品のサイズも小さくなる」(シウヴィア・ムレール)

「愚かなる消費者は新しくなったパッケージにごまかされる」(ホドリゴ・アウヴィス)

「そして誰もあやまらない」(レオナルド・ピメンタウ)

「25年値上げを踏みとどまり、イザ値上げをしたら謝罪をする…。ああ、神よ、どうして我々は日本の植民地にならなかったのだろう」(ヒカルド・シウヴァ)

「井上創太(社長)をブラジルの大統領に!」(マルコ・ホドリゲス)

また、記事が、日本が長くデフレ経済に苦しんでいることに触れていることに触れていることから、「ブラジルの政治家を日本に送り込むといいよ。あっという間にインフレになるから」(サマエウ・マラニャォン)という辛辣な皮肉も寄せられた。

(写真・文/麻生雅人)
youtube映像は赤城乳業が4月1日に発表したガリガリ君「値上げ篇」(60秒)。映像の中央が前社長の井上秀樹氏、向かって右隣りが井上創太社長。曲は高田渡の「値上げの歌」