ブラジルの贈収賄事件捜査、疑惑企業の幹部77名が司法取引を承諾
2016年 12月 4日ブラジルの政治腐敗を次々と明るみに出す連邦警察のラヴァ・ジャット(洗車)作戦。ブラジルを代表する大企業と政治家を巻き込んだ汚職の捜査が新展開を見せつつあるという。
TVグローボが12月2日、ニュース番組「ジョルナウ・オージ」で報じたところによると、ラヴァ・ジャット作戦で元代表者が逮捕された大手ゼネコン、オデブレヒト(オーデブレヒチ)社の元・現経営陣77人のほとんどが、司法取引に応じる書面にサインをしたという。
この司法取引により、検察は減刑と引き換えに新たな情報を得ることとなる。その結果、様々な政党の政治家200人が捜査の対象になると見られている。
77人のうち7人はすでに刑を宣告され、閉鎖刑務所に収監されている。中にはすでに服役中で、一部刑期を終えている者もいるという。
12月2日、議会に議員の姿はなかった。オデブレヒト社元・現経営陣の司法取引についてコメントをする議員もいなかった。
(文/原田 侑、写真/Beatriz Pasqualino/Radioagência Nacional)
写真は2014年5月8日、サンパウロのオーデブレヒチ社。アレーナ・コリンチャンス(イタケラォン)などワールドカップの施設建設を手掛けた同社に抗議デモが行われた。同施設建設に関して不正融資の疑惑がもたれている