ブラジル全国選手権2017第2節 サントス対コリチーバ

2017年 05月 22日

ブラジレイラォン2017 サントス対コリチーバ

5月20日(土)~21日(日)の週末は、ブラジル全国選手権(ブラジレイラォン)の第2節が行われた(22日(月)にも1試合が行われる)。

その中でサントス対コリチーバ戦が、5月20日(土)16時(日本時間5月21日(日)早朝4時)からサントスのホームスタジアムであるヴィラ・べウミーロで行われた。

ヴィラ・べウミーロは住宅地の中にあるとても小さなスタジアムで、先週見たリオのマラカナンスタジアムとは対照的だ。最も安い席種のアルキバンカーダなどは、座席がなく、まさにコンクリートの上に直に座る。しかし、けっこう空席が目立っていた。

さて、久々に見るサントスだが、セレソンにも選ばれているMFルカス・リマ、そして絶対的エースのFWヒカルド・オリベイラ、昨年のリオ五輪優勝メンバーでもある左SBゼッカなど、知っている顔ぶれが揃っており、監督はドリヴァウ・ジュニオールだ。

ドリヴァウ・ジュニオールといえば、2010年にネイマール、ガンソを中心に若手を積極的に活用し、サントスに超攻撃的サッカーをもたらした監督でもある。当時、ネイマールと口論して監督を解任されたことも印象深い。

一方のコリチーバでは、83番をつけたキャプテンのFWクレーベルがいた。また、コリチーバといえば、カズ(三浦知良)が一時在籍し活躍したチームでもあり、ブラジル在住時、昔ながらのコリチーバのファンに会ってカズの話題で盛り上がったこともあった。

試合は開始早々、早くも動いた。

サントスの中心選手、10番をつけたMFルカス・リマが開始5分ほどで負傷してしまったのだ。そんなルカス・リマがピッチの外にいる間、CKから繋ぎ左からのクロスをDFダヴィド・ブライスがゴールを決めたのだ。前半7分だった。

結局ルカス・リマはプレーすることができず、負傷交代でピッチを後にした。完全な中心選手で中盤で舵取りしていただけにサントスにとっては痛手であり、私個人としてもプレーを見ていたかったのでとても残念に思った。

ゲームは、全般的にサントスがボールを支配しているが、コリチーバもけっこうシュートを打っていた。サントスは、GKヴァンデルデイの好セーブが目立った。

そして試合終了間際の後半44分、サントスはPKを与えてしまった。

この判定に怒ったサントスの監督ドリヴァウ・ジュニオールは退場処分となった。

コリチーバのキッカーは途中出場のFWアレクサンドロだった。アレクサンドロはかなり古くからいるFWでインテルナシオナウなどで活躍していた選手だ。

そんなPKをサントスのGKヴァンデルレイは見事に止めたのだ。

試合は、開始早々に取った1点を守りきりサントスが1-0で勝利した。

この日のマンオブザマッチは完全にヴァンデルレイだった。TV放送の画面では、試合終了直後に応援に来ていた家族・知人のいるガラス張りのカマロッチ席へ行くヴァンデルレイの姿をクローズアップしていた。

サントスは、ブラジル全国選手権と並行して同時進行で行われているリベルタドーレス杯も戦っている。こちらでもぜひ頑張ってほしいと思う。

また、これは余談なのだが、先週の第一節で観戦した・フラメンゴ対アトレチコミネイロ、今週観戦したサントス対コリチーバの、4チームすべてのユニフォームの胸スポンサーがカイシャ(CAIXA)だった。カイシャは、ブラジルの政府系銀行で、日本語に訳すとブラジル連邦貯蓄銀行。筆者にとっては2012年にクラブW杯で世界一になったときのコリンチャンスの胸スポンサーだったことが印象深いが、今も大いにブラジルリーグに貢献している企業であるようだ。

(文/コウトク、写真/Divulgação/Coritiba)
5月20日(土)、ヴィラ・べウミーロ・スタジアムで行われたサントス対コリチーバ戦

著者紹介

コウトク

2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。
2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。

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