パウリスタ大通りでボウソナーロ大統領への抗議デモ行われる
2020年 06月 15日
サンパウロ市の目抜き通りパウリスタ大通りでは週末ごとに、ジャイール・ボウソナーロ大統領と政府を批判する団体と、擁護する団体による立場の異なる集団によるデモが行われている。
6月14日(日)は、同通で行われた反政府デモには、コリンチャンス、パウメイラス、サンパウロ、サントスなど各サッカークラブのサポーターたち、労働組合員、統一社会労働党(PSTU)、社会主義自由党(PSOL)、労働問題党(PCO)などが集結したと「オ・グローボ」などが伝えている。
「フォーリャ」によると、軍警察によると約1000名がデモに参加したという。
デモでは「ボウソナーロ大統領は退陣せよ」という横断幕を掲げ、民主主義の遵守を訴えた。また、アメリカ合衆国ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイドさんが警官に殺害された事件後に世界各地で起きている人種差別への抗議の声に呼応したメッセージも叫ばれたという。
ジャイール・ボウソナーロ大統領はたびたび人種やジェンダーなどに関する差別的な発言を行っている。
デモは午後13時ころにはじまり、パウリスタ大通りをゆっくりと進んだ。16時半ごろにはデモは解散したという。先週と先々週の日曜には紛争が起きたが、この日は紛争は起きなかったという。
一方、日系ブラジル人の間では「お茶の水橋」の名で親しまれている、市の中心部にある旧市街区のヴィアドゥット・ド・シャ辺りでは、同日の午前10時ころから、ジャイール・ボウソナーロ大統領の支持者が、外出や商業活動の制限措置を行っているジョアン・ドリア知事とブルーノ・コヴァス市長への抗議を行ったという。
ジャイール・ボウソナーロ大統領の支持者デモは規模も小さく数十名だったが、折り畳み警棒やナイフな、ヌンチャクなどの武器を所有したり運搬しようとしていたとして3名が逮捕されたという。
(文/麻生雅人)