サンパウロでATM爆破犯が壮絶逃走、銃撃戦4日間で10人死亡
2014年 03月 20日(3月)15日に聖州カラグアタトゥーバで銀行の現金自動引落機(ATM)爆破事件が起き、逃走過程で軍警と幾度も銃撃戦を交した犯人グループは、4日間で10人が死亡した。19日付伯字紙が報じている。
事の発端は、15日午前4時30分頃にカラグアタトゥーバのショッピング・セーラマルで起こった6台のATM爆破で、15人余りの犯人グループは宝石店や電器店も襲っていた。
犯人グループは3台の車で逃走を図ったが、リオ~サントス間の高速道に入りそこない、追跡していた警察にマール山脈方面に追い込まれた。グループはマッタ・アトランチカの森林の中へ逃げ込んだが、特別捜査コマンド(COE)を出動させた軍警は同森林に入り込み、そこでの銃撃戦で1人を殺害した。
翌16日午後、犯人グループの2人が自首し逮捕された。うち1人はガイドで、逃走ルートを誤ったために殺されそうになっていたという。
残った犯人グループはその後も抵抗を続け、森林地帯での銃撃戦で、16日午後7時40分に2人、17日午前3時に1人、18日午前3時に3人が殺害された。
残った犯人たちはカラグアタトゥーバに戻って車を盗み、サレゾーポリスまで逃げたが、軍警の追走を受けたため、別の車を盗んでビリチバ・ミリンへと逃げた。ビリチバ・ミリンで事故を起こした犯人らは徒歩で逃亡し、2人がビリチバ・ミリンの軍警署に侵入。調理人の女性を人質にとったが軍警に屈した。残る5人はひと気のない学校に侵入したが、銃撃戦の末に3人が死亡、3人が逮捕された。4日間で10人が亡くなった。
軍警によると、犯人たちはカラグアタトゥーバからビリチバ・ミリンまで約94キロを逃走したという。グループからは拳銃や防犯チョッキ、時計、宝石、約17万レアルの現金が押収された。
(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Marcello Casal Jr/ABr)
ブラジルの特殊作戦機動部隊、特別捜査コマンド(COE)。写真は2012年の作戦実行中のCOE