ブラジル人観光客の約50%は旅行情報の入手にSNSを信頼

2025年 09月 13日

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人気の高い観光地のひとつフェルナンド・ジ・ノローニャ(画像提供/Arquivo/Agência Brasil)

ブラジル人にとって、国内旅行の情報を探す際にSNSが最も好まれる手段となっている。Facebook、Instagram、Twitter、TikTokなどが、観光客の49%にとって主要な情報源となっている。

ブラジル観光省の調査によると、SNSの次に多く利用されるのは、友人や家族からの助言、つまり伝統的な口コミだった。

同調査によると、観光関連のウェブサイトやブログ、旅行代理店は利用率が低く、さらにテレビ番組、書籍、ガイドブックなどもそれに続いて低かった。

心理学者のルイーザ・ガリザは、国内のエコツーリズムや冒険旅行の分野を代表するひとり。彼女が運営する「レヴィ・ナ・ヴィアージェン(意訳「心を解き放つ旅」)」チャンネルは月間300万人以上に届いており、SNSでは40万人以上のフォロワーを持つ。彼女はSNSの可能性を強調する。

「SNSが持つコミュニケーションの力は非常に大きいです。人々は一日の多くの時間を、特にInstagramで過ごしています。旅行のヒントを得る目的で特定のチャンネルをフォローしている人は、それを実際に年間の旅行計画に活用しています。間違いなく、情報収集の手段として使われています」

SNSを使って新しい旅行先を探す傾向が最も強いのは、16〜24歳の若い女性で、大学教育を受けている層となっている。

ルイーザによると、多くのインフルエンサーが信頼を得て、彼女自身のようにエコツーリズムや冒険旅行の分野で参照される存在となっている。

「彼らは、自分たちが私とともに体験した旅の思い出を共有しています。たとえば、(私の投稿を通じて感じた)旅の魅力や、(私と同じ場所を訪れて得た)体験などです。それが間接的にその目的地への関心を高めることにつながります。人々はその場所が提供する体験や、そこで何ができるかを知りたいのです。InstagramなどのSNSを通じて、そうした情報により簡単にアクセスできるようになりました」

「海中での体験を目指して泳ぎ始めた人、身体的な可能性を信じて登山やトレッキングを始めた人、初めて一人旅に挑戦した人など、多くの人々が私の発信をきっかけに新しい挑戦をしています。私の見せ方、共有の仕方、励まし方によって『自分にもできる』と思えるようになったのです」

観光客に人気の目的地は、ペルナンブーコ州のフェルナンド・ジ・ノローニャとポルト・ジ・ガリーニャス、そしてマラニョン州のレンソイス・マラニェンセスだった。

この調査は、今年8月に観光省が実施し、2,500人以上から回答を得たものである。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)