ボウソナーロ前大統領の自宅軟禁令を受け、モラエス判事が発言。「司法は“盲目の正義”に基づくが、節穴ではない」

2025年 08月 5日

posse-diretor-pf_mcamgo_abr_100120231818-14
連邦最高裁判所(STF)のアレシャンドリ・ジ・モラエス判事(写真/ Marcelo Camargo/Agência Brasil)

ブラジルの連邦最高裁判所(STF)のアレシャンドリ・ジ・モラエス判事は、8月4日(月)に「司法は盲目の正義(注:「司法は個人の身分、社会的地位、感情に左右されず、あくまで公平に判断すべきである」という理念)に基づくが、節穴ではない」と改めて強調した。

この言葉は、ジャイール・ボウソナーロ前大統領に対する自宅軟禁の決定を受けて発信された。

「私は繰り返し述べてきたように、法は盲目の正義に基づくが、節穴ではない。司法は、被告が政治的・経済的な権力を持っているからといって、免責されると考えて司法を愚弄するようなことを許さない」と判事は述べました。

モラエス判事はまた、ボウソナーロがSNSの使用を禁じられていたにもかかわらず、その制限を破ったことを指摘しました。

「司法はすべての人に平等である。被告が故意に警戒措置を破った場合、– それが2度目であればなおさら — 法的な裁定を受けるべきだ」と付け加えた。

先月、モラエス判事はボウソナーロ氏に対して複数の予防措置を命じており、その中には電子足輪の装着や、第三者のアカウントを含むSNSの使用制限も含まれていました。

今回の決定では、モラエス判事はボウソナーロ氏の息子であるフラーヴィオ、カルロス、エドゥアルドの3氏が、前日に行われた(前大統領の)支持者による集会への前大統領による感謝のメッセージをSNSに投稿したことを指摘した。これにより、以前に定められた措置の制限が破られたと判断された。

これらの警戒措置は、エドゥアルド・ボウソナーロ議員(自由党)が、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ政権と連携してブラジル政府および最高裁判所の判事に対する報復措置を推進した疑いで捜査されている事件の一環として命じられた。今年3月、エドゥアルド氏は政治的迫害を理由に議員職を休職し、米国へ移住した。

捜査では、前大統領がPixを通じて息子の海外滞在費を送金した疑いも調査されている。ボウソナーロ前大統領はまた、最高裁で審理されるクーデター計画に関する刑事訴訟でも被告となっており、裁判は9月に予定されている。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)