ドーラ・モレレンバウンがブルーノート東京で小野リサと共演

2026年 04月 16日

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(画像提供/ブルーノート東京)

2024年にソロ・デビュー・アルバム「ピッキ」を発表したシンガー・ソングライターのドーラ・モレレンバウンがブルーノート東京に出演する。日本が誇るボサノヴァ・シンガー、小野リサの恒例となっているサマー・ライヴにゲストとして登場する。

チェロ奏者・編曲家のジャキス・モレレンバウンを父に、シンガーのパウラ・モレレンバウンを母に持つドーラは、代々受け継がれてきた音楽の家系の環境で育った。

祖父は、ポーランド出身のユダヤ系移民で(3歳の時、家族と共にブラジルに渡った)サウル・ヘルツ・モレレンバウン。ブラジルに移住後にエンヒッキ・モレレンバウンと改名した。高校卒業後にヴァイオリン、ヴィオラ、指揮、作曲を学び、本格的に音楽の道へ進んだエンヒッキは1962年にリオ市立劇場管弦楽団の指揮者に就任。ブラジル・イスラエル合唱団の指揮をはじめ、国内の主要なオーケストラで活躍してブラジルを代表する指揮者の一人として名を馳せたが、2022年にこの世を去っている。

ドーラが生まれたのは1996年、リオデジャネイロにて。初の録音は、坂本龍一のアルバムへの参加だ。

ドーラが5歳のとき、両親は坂本龍一と共にトリオ・ユニット「Morelenbaum²/Sakamoto」をスタートさせている。このトリオは「カーザ」、「ライヴ・イン・トーキョー2001」、「ア・デイ・イン・ニューヨーク」(2003)の3枚のアルバムを制作した。

ブラジルの音楽メディア「ノイズ」には、当時5歳だったドーラがジョルジ・ベンジョールの「ケン・フォイ・キ・ホウボウ・ア・ソペイラ・ジ・ポルセラーナ・シネーザ・キ・ア・ヴォヴォー・ガニョウ・ダ・バロネーザ?」を歌って見せて、坂本龍一の注意を引いたという逸話が紹介されている。

そのMorelenbaum²/Sakamotoがアルバムを発表する前年の2000年7月29日、坂本龍一はロンドンのグレートイースタン・ホテルでシークレット・ギグを行っている。このステージに母パウラ・モレレンバウンと、母に連れられてきたドーラが参加。このステージの音源は、翌2001年3月に「IN THE LOBBY AT G.E.H. IN LONDON」と題されリリースされ、ドーラの名もクレジットされた。

2004年には、父ジャキスがチェロで参加した坂本龍一のアルバム「Chasm」に、ヴォイス・サンプルとしてドーラの声がフィーチュアされた。

ドーラは以降も、両親と同様に日本とのつながりを深めていく。2014年には伊藤ゴローとジャキス・モレレンバウンによる双頭名義作品「Rendez-Vous In Tokyo」にも参加している(「O Amor Em Paz」でヴォーカルを担当)。

いつしかドーラは、バックヴォーカルやコーラスで、さまざまな作品に関与していくようになる。

アナ・フランゴ・エレトリコ、チン・ベルナルデス、フーベウ、ジュリア・メストリなど現在のインディーMPBをけん引するアーティストたちの作品に参加する傍ら、期間限定ユニットのバーラ・デセージョでも活躍。

そして2024年に、ブラジル音楽に造詣の深い英国のMr.Bongoレコードから初のソロアルバム「ピッキ」を発表。プロデュースはアナ・フランゴ・エレトリコが務めた。

この作品にはバーラ・デセージョの面々も全面的に参加しているが、ドーラは、同時代に活躍する新世代のMPBアーティストたちの作品とは一線を画した、グローバルなポップス市場で十分存在感を発揮できるエモーショナルな歌声を堂々と披露している。これはドーラが現在のブラジル音楽界をリードするヴォーカリストとして成長していくであろう予感に溢れた作品であり、アナ・フランゴもおそらく、ドーラのそんな才能を見抜いて、この作品を作り上げたのだと思う。

これまでさまざまな形で日本を訪れているドーラだが、小野リサとの共演では、どのような表情を見せてくれるのか楽しみだ。

LISA ONO “Nova Summer Bossa”
featuring DORA MORELENBAUM
小野リサ “Nova Summer Bossa”
featuring ドーラ・モレレンバウン

2026 7.17 fri., 7.18 sat., 7.19 sun., 7.20 mon.

7.17 fri.
[1st]Open5:00pm Start6:00pm [2nd]Open7:45pm Start8:30pm

7.18 sat., 7.19 sun., 7.20 mon.
[1st]Open3:30pm Start4:30pm [2nd]Open6:30pm Start7:30pm

Lisa Ono(vo,g) 小野リサ(ヴォーカル、ギター)
Dora Morelenbaum(vo,g) ドーラ・モレレンバウン(ヴォーカル、ギター)
Masaki Hayashi(p) 林正樹(ピアノ)
Marty Holoubek(b) マーティ・ホロベック(ベース)
Naoki Takahashi(ds) 高橋直希(ドラムス)
Hiroshi Suzuki(sax,fl,cl) 鈴木広志(サックス、フルート、クラリネット)

チャージ ¥9,000(税込)~

https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/lisa-ono

(文/麻生雅人)