国立公園の訪問者数が過去最多、GDPに200億レアルを押し上げ

2026年 05月 14日

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リオデジャネイロ州チジュッカ国立公園の景観(写真:Vitor Marig/ICMBio)

2025年、ブラジルの連邦管轄の保全地域(UC)における観光は、国内で407億レアルの収益を生み、国内総生産(GDP)に203億レアル分の経済効果をもたらし、33万2,500人以上の雇用を支えた。これらのデータは、生物多様性保全を担うシコ・メンデス研究所(ICMBio)が作成した調査によるものだ。

調査はまた、訪問が可能な175の連邦保全地域が、昨年合計2,850万人の来訪者を記録し、2000年に開始された統計以来、最多となったことを示している。

このうち国立公園が最大の流入を占め、訪問者数は1,360万人に達し、前年の1,250万人を上回った。ICMBioによると、この増加は、訪問者管理の改善、インフラやサービスへの投資、新たな保全地域の追加、そしてパンデミック後に高まった自然環境への評価が背景にあるという。

調査はさらに、ICMBioへの投資1レアルあたり、GDPに16レアルの付加価値が生まれ、2.30レアルの税収が生じることも示された。保全地域での観光活動による税収は約30億レアルに達し、同機関の年間予算の2倍以上となった。

環境・気候変動省のジョアン・パウロ・カポビアンコ事務次官は、これらのデータは保全地域の経済的潜在力を示すものだと述べた。事務局長によると、連邦政府は2023年以降、20の保全地域を新設または拡張し、その面積は170万ヘクタールを超える。

「保全地域は、水循環や気候の調整、生物多様性の保護、森林伐採の抑制に不可欠であるだけでなく、持続可能な形でブラジル経済の発展に大きく寄与しています。これらの保護地域を適切に管理することは極めて重要です」(カポビアンコ事務次官)

ICMBioのマウロ・ピリス長官も、今回の数字は自然観光が地域開発に果たす戦略的役割を裏付けるものだと強調した。

「結果は、国立公園などの保全地域がブラジルの発展にとって戦略的であることを示しています。訪問者数は過去最多となり、雇用、所得、税収の面でも力強いデータが得られました。自然保全への投資や、人々が自然の中で過ごす機会を拡大することは、経済的利益だけでなく、健康や生活の質の向上にもつながります」(ピリス長官)

最も訪問者が多かった保全地域

最も多くの訪問者を集めた保全地域のランキングでは、リオデジャネイロ州のチジュッカ国立公園が首位となり、2025年に490万人以上を受け入れた。同公園にはキリスト像(クリスト・ヘデントール)が位置し、ペドラ・ダ・ガーヴェア、ペドラ・ボニータ、ビスタ・シネーザ、ピコ・ダ・チジュッカといった名所のほか、長距離トレイル「トランスカリオカ」も含まれている。

2位はパラナ州のイグアス国立公園で、訪問者数は220万人。イグアスの滝で知られる同公園は、サイクリングツアー、アストロツーリズム、ボートツアー、満月観賞の夜間訪問など、観光メニューを拡充している。

3位にはセアラー州のジェリコアコアラ国立公園が入り、130万人の訪問者を記録した。ペドラ・フラーダ、アルボリ・ダ・プレギッサ(怠け者の木)、グリウ川のマングローブ林などの名所があり、カイトサーフィンの国内有数の拠点としても知られる。

その他の保全地域カテゴリーでは、サンタカタリーナ州のバレイア・フランカ環境保護区が905万人で首位となった。また、今回の調査では初めて、バイーア州とセルジッピ州にまたがるサンフランシスコ川自然記念物のデータも反映され、117万人の訪問者が確認された。

調査には、ユネスコと世界銀行が保護地域の観光による経済効果の測定に用いる国際モデル「 保護地域観光経済モデル(TEMPA)」が採用された。

ICMBioは、従来型の観光に加え、保全地域には環境教育、科学研究、バードウォッチングや野生動物観察、クライミング、トレッキング、伝統的コミュニティとの交流体験などを目的とする訪問者も多いと指摘している。

同機関はまた、訪問者数の増加に伴い、公共利用と環境保全のバランス確保、インフラ拡充、環境教育の強化、生態系への影響監視の高度化など、管理上の課題も増しているとして、警鐘を鳴らしている。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)