パン・アフリカン・フェスティバル「アクワーバ」、文化と政治思想をサンパウロに結集

2026年 05月 23日

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第1回パン・アフリカン・フェスティバル「アクワーバ(Akwaaba)」が、5月22日(金)よりサンパウロ市エマヌエウ・アラウージョ・アフロ・ブラジル博物館で開幕した(画像提供/Festival Akwaaba)

第1回となるパン・アフリカン・フェスティバル「アクワーバ(Akwaaba)」が、5月22日(金)午後、サンパウロ市イビラプエラ公園内のエマヌエウ・アラウージョ・アフロ・ブラジル博物館で開幕した。

西アフリカのアカン語で「ようこそ」を意味する言葉に由来するこのフェスティバルは、ブラジル、アフリカ大陸、そしてアフリカ系移住民およびその子孫の間に新たな文化交流のプラットフォームを築く第一歩となることを目指している。

このイベントはパウマーリス文化財団の主催で、28日まで開催される。会場はアフロ・ブラジル博物館に加え、サンパウロ文化センターにも広がり、多彩なプログラムが用意されている。

パウマーリス文化財団のジョアン・ジョルジ・サントス・ホドリゲス総裁は、このフェスティバルは単なる文化イベントにとどまらないと強調する。

「これは“思想”のフェスティバルです。多くのアフリカ諸国の自由の源泉となったパン・アフリカニズムの思想、そして政治思想の祭典なのです」(ホドリゲス総裁)

ホドリゲス総裁によると、「アクワーバ」は、アフリカと、移住民およびその子孫の間における文化・知的領域での連携を、継続的かつ体系的に行う場がこれまで存在してこなかったという、歴史的な空白を埋めることを目指している。

「パン・アフリカンの世界へ、アフリカ系ディアスポラへようこそ。ここは、芸術、文化、科学、政治について思考し、熟考する場所です。パン・アフリカニズムの思想は、アフリカの18か国を解放へ導いたのです」と強調した。

フェスティバルのプログラムは「アフリカの日」(5月25日)に合わせて構成されており、アフロ・ディアスポラ文化の価値向上、南南協力、人種差別との闘いといった世界的な議題と呼応している。

この取り組みには、複数のアフリカ諸国の代表者、アーティスト、研究者、コミュニティリーダー、行政関係者が参加し、アフリカの「第六の地域」と呼ばれるディアスポラ(移住民とその子孫の共同体)において、ブラジルを主要なハブとしての役割を担わせることを目指している。

バイーア南部連邦大学(UFSB)のヒシャジ・サントス教授は、このフェスティバルを「グローバル・サウスにおけるブラジルの再配置を示す政治的な節目」と評価する。

同教授によると、「アクワーバ」は、2023年にサルバドールで開催された「第1回アフリカ系ディアスポラ会議」で提案されたパン・アフリカン機関創設構想の具体化の始まりでもあるという。

「ブラジルとアフリカの対話を担うパン・アフリカン機関です。この要望はすでに、トーゴのロメで開催された第9回パン・アフリカ会議にも提出されています」(ヒシャジ・サントス教授)

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)