カテゴリ : column トラベル 元女子外交官のブラジルエッセイ
2015年 05月 14日 11:53
「ブラジリアに関する話題ってついつい偏りがちなんですよ」とおっしゃるMega Brasilプロデューサーの加藤元庸さん。そうなんでしょうね…。内陸部の荒野にゼロから建設された計画都市ブラジリアでテンションが上がる人は、建築に関心ある方が多くなってしまうのかもしれません。
ブラジリア住人の基本的な構成員は国会議員と国家公務員、それらの人々を相手に仕事をする人々。1960年にリオ・デ・ジャネイロからブラジリアに遷都して以来、各国の大使館もブラジリアに引っ越しました。それで、在ブラジル日本国大使館に勤務することになった私も、2010年から3年弱、ブラジリアで生活することになりました。
これらの人々が住んでいればそれなりの規模の生活需要が生まれますから、ある程度のクオリティを保った一通りのものは揃っていて、暮らすには困りません。しかし、困らない、のと、面白いとかワクワクするとかしみじみする、というのは違うではないですか!?
東京の新橋、赤坂あたりをテリトリーとするサラリーマン人生を15年ほど過ごしてからブラジリアに引っ越した私にとって、仕事の後で飲みに行こう! と、自然に足が向いてしまうようなガード下、集中繁華街的エリアがなく、物足りない。
そもそも計画都市ブラジリアは、エリア毎に、住居、役所、いわゆるデパート、ホテルなどの機能がきっちり決められていて、いろいろなものが混ざった人間臭さ、混沌さや路地裏の小さなお店といったものは皆無に近いです。
私が住んでいたアーザ・スウ地区もアパート群、商店街、アパート群、商店街、と極めて機能的にできており、バールやレストランは商店街にあります。しかし、ぱあっと完全気分転換したいのに、後ろにアパート群が見え見えで少々趣きに欠け、ちょっと残念。
そんな中でも、ご紹介したいお店がいくつかあります(2013.1時点情報)。
(次ページへつづく)
(写真・文/井上睦子)
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