リオ五輪女子サッカー準々決勝。ドキドキPK戦で勝利

2016年 08月 13日

女子サッカー 準決勝 リオ五輪

マルタは意外とまだ若く、1986年生まれの30歳だ。一人でドリブル突破したり、華麗なパス交換など魅せてくれていた。まだまだ十分に見せ場をつくってくれていた。

とはいえ、ほとんどボールキープはブラジルだったのに、ゴールだけが決まらない展開。結局、0-0のまま延長戦に入るがそれでも決まらず、PK戦に入った。圧倒的な攻撃をしていたブラジルだったので、PK戦に入る前に決着をつけたかったが、ゴールだけが遠かった。

これだけ見ると、まるで男子サッカーブラジルのグループリーグ、1、2戦目のような感じだ。

延長戦に入る前に、マルタが円陣の中でチームメートたち全員に必死で鼓舞する姿には感動すら覚えた。

リオ五輪 女子サッカー 準決勝

さて、そんなマルタの鼓舞も実らず、PK戦に入ったのだが、このPK戦が白熱してすさまじいものになった。

ブラジルが先攻。1人目から4人目まで両チーム全員が決めた。

そして、ブラジルの5人目は絶対的エースのマルタだ。だいたいエースと目される選手は5人目で蹴る場合が多い。

しかし、そんなマルタだったが、GKに止められてしまった。概してPK戦ではビッグネームが外すことが多く、ここでもそうなってしまった。

これで、ブラジルは絶体絶命のピンチである。次のオーストラリアのキッカーに決められたら、そこで負けが決まる(次ページへつづく)。

(文/コウトク、写真/Ricardo Stuckert/CBF)
写真は8月12日、ベロオリゾンチ。ミネイラォン・スタジアムでオーストラリアと対戦したサッカー女子ブラジル代表

著者紹介

コウトク

2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。
2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。

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