MPB発展に大きく貢献したブラジルの音楽家ドミンギーニョスが他界

2013年 07月 24日

dominguinhos

フォホーと呼ばれるブラジル北東部で盛んな音楽を得意としたアコーディオン奏者、シンガーソングライターのDominguinhosドミンギーニョスがサンパウロ市のシリオ・リバネス病院で、本日(ブラジル時間で7月23日18時)、感染合併症を引き起こし他界したとグローボが報じた。72歳だった。

ドミンギーニョスは6年間、肺がんの闘病生活を送っており、今年に入ってからも危険な状態が続いていた。

ドミンギーニョスこと José Domingos de Moraisジョゼー・ドミンゴス・ヂ・モライスは1941年2月12日、ペルナンブッコ州Garanhunsガラニュンス生まれ。

8歳のとき、はじめて“バイォンの王様”ゴンザガォンことルイス・ゴンザーガとであった。後にリオデジャネイロにて、13歳のときにゴンザガォンを再訪、このとき“バイォンの王様”からサンフォーナ(アコーディオン)を貰い受けた。

サンフォーナ奏者としてゴンザガォンの正統継承者の道を歩みながらも、MPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)シンガー・ソングライターとしては、ジャンルの垣根に囚われない自由な表現を打ち出していた。76年に発表した「Domingo, Menino Dominguinhos」という作品ではソウル・ミュージックも取り入れていた。

50年以上のキャリアで、フォホーを土台にしながらも幅広くブラジルに接して、40作以上の作品を残したドミンギーニョス。2002年には「Chegando de Mansinho」という作品でラテングラミーのルーツミュージック部門を受賞している。

ご冥福をお祈りします。

http://m.g1.globo.com/sao-paulo/musica/noticia/2013/07/dominguinhos-morre-em-hospital-de-sp.html

http://www.diariodepernambuco.com.br/app/noticia/viver/2013/07/23/internas_viver,452166/dominguinhos-mais-de-50-anos-de-carreira-e-mais-de-40-discos-lancados.shtml

(文/麻生雅人)