世界最大の同性愛カップル結婚式、リオデジャネイロで開催される

2013年 12月 11日

リオ集団結婚

12月8日(日)、リオデジャネイロ州裁判所が、同州裁判官養成学校の講堂で開催された130組の同性愛カップルの結婚を祝したことを、同日付けで「ジョーヴェン・パン」が伝えている。

「これはゲイ・カップルの世界最大の結婚式です」とは集団結婚式の主催者の弁。リオ州裁判所はすでにこれまでにも、3つの同性愛者のセレモニーを実施していた。

リオ州同性愛差別廃絶プログラムのコーディネーター、クラウヂオ・ナシメント氏は「これまで差別が原因で殺人事件まで起きていましたが、これは大きな前進です。これからも差別とは戦っていかなければなりませんが私たちは一歩を踏み出しました」とイベントを祝した。

集団結婚式が開催された12月8日はこの日は“家族の日”でもあった。「この社会の土台となっているのは、家族です。だから、公式にここで家族が誕生したのは喜ばしいことです」

カップルの68%はレズビアンで、31%が男性同士の同性愛者だったという。参加者は州の14の地域から集まり、北部~西部から来た人達だった。うち66%が最低賃金で働く人達だった。

「今現在、リオ州では異性愛者であれ同性愛者であれ差はありません。大事なことは二人の気持ちと、権利があること。結婚ですから名前も変わりますし、財産分与も可能になります」(クラウヂオ氏)

クリチーナ・ガウリア連邦判事は「リオの裁判所はモダンになってきました。数年前まで裁判所はこういう問題は扱っていませんでしたし、家庭裁判所でサインをもらわなければなりませんでした」と語る。

ジョゼー・バルボーザ・ガウヴァォンさん(53)はヴァネッサ・アウヴィスさん(49)と22年共に暮らしてきたが、この結婚式に参加できて夢のようだという。「自分としては結婚しているも同然だと思っていましたが、彼女は結婚式を行うことが夢だったようです」

マルコス・ダ・コスタさんとジョズエ・ドス・サントスさんは12年一緒にいるカップル。今回のセレモニーで結婚できたことで、健康保険も一緒になる。「家族であることは私たちにとってとても重要なことです。私たちには生物学上の息子もいますし、孫もいます」

ニウゼッチ・フェヘイラさん(49)はとても緊張していたが「私の妻と子供は明日から立場が変わります。財産と健康保険が一緒になるのです」

(文/麻生雅人、写真/Tomaz Silva/ABr)
集団結婚式に参加したカップル

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