ワールドカップ期間のホテル不足解消作戦。今度は○○○が観光客向けホテルに

2014年 03月 28日

サンギボン

ワールドカップブラジル大会期間中、各国のサポーターにとって悩みの種は宿泊施設。期間中のホテルの価格は高騰しており、部屋数も急激に減っている。

そんな中で、ブラジルでは官も民も、これまでさまざまな策を講じてきた。リオ市ではマンションの空き室をB&B(ベッド&ブレックファースト)として提供することをよびかけたり、ファヴェーラの住人が一時的に部屋貸しを始めるという動きが出たり。

そして、ここに来て新たに宿泊施設不足解消策として名乗りをあげたのが、モーテル。つまりラブホ。

motel モーテル (モーテウ) の一部が、W杯期間中に”一般の” ホテルとして営業することを、3月25日(火)に「エザミ」(電子版)が報じている。ブラジル各地のモーテルが、代替施設になるべく準備を進めているという。

丸型ベッドは普通の四角いベッドに置き換えられ、天井の鏡は撤去され、テレビの18禁アダルトチャンネルは視聴ブロックされるという。スイートルームは、その独特の装飾を取り外し、エレガントで洗練されたデザインに変更するのだとか。

モーテルならではの、24時間注文可能な食事サービス、ガレージ、プライベートプールなどの充実したサービスは維持したまま、朝食、出入りの自由化、オンライン予約システムの導入といった、ホテルらしいサービスも加えるとのこと。

これらのプロジェクトを主導するのは、Associação Brasileira de Motéis (ABMotéis) ブラジルモーテル協会。

既にサンパウロ、リオデジャネイロ、ベロオリゾンチ、クリチバ、ポルトアレグレ、フォルタレーザ、ヘシーフィ(レシフェ)にある約50箇所のモーテルが、このプロジェクトに参加している。

「大幅なイメージチェンジは現実的に難しいけれど、選ばれた施設はいくつかの変更をし生まれ変わりました。モーテルに宿泊するお客様に、普段とは違ったサービスがあることを知ってほしいです」とは、W杯期間中のモーテル予約まとめサイト「Guia de Motéis」のディレクターであるRodolfo Elsas ホドウフォ・エウサスさん。

ただし、宿泊料金は1泊400ヘアイス (約20.720円) ほどで、特段安いわけではなさそう。

また、モーテルは通常18歳未満の入室を許可していない。お子様連れの宿泊は問題があるのでは? という疑問が浮かぶが、そこは柔軟に各施設に判断を任せるとエウサスさんは言う。保護者同伴を条件とし、出生証明書または他の書類の提出により両親である証明がされれば、18歳未満でも宿泊可能にするとのこと。

ホテルが予約できなくて困っている方はいかがでしょう? ブラジルの思い出のひとネタになるかも。

モーテルはこちらのサイトから予約可能 (ポルトガル語対応のみ)。
http://www.guiademoteis.com.br/reservas-copa-do-mundo-2014

(文/柳田あや、写真/Divulgação/TV Globo)
写真は2013年にTVグローボのノヴェラ「サンギ・ボン」より、Brunettý (Ellen Rocche エレン・ホッシ)と Tito(Rômulo Neto ホムロ・ネト)がモーテルのキャンペーンCM撮影を行っている場面。グローボインターナショナルでは過去の人気のヴェラの再放送もみられる