W杯セレソン(ブラジル代表)メンバー23人、2013年コンフェデ杯からの変化
2014年 05月 24日いよいよワールドカップブラジル大会まで3週間を切った。
6月2日に、全チームが23名の代表選手を登録するが、ブラジルも日本も既に23人の代表選手は発表されている。
今回のセレソンのメンバー23人についてだが、特に驚きはなかった。見た感じ、ホナウジーニョ(ロナウジーニョ)、カカー、ホビーニョ(ロビーニョ)に代表されるかつてセレソンを牽引してきたベテラン勢が選ばれることがなく、見事に優勝した昨年のコンフェデ杯のメンバー中心の順当な選出だと感じられた。
しかしよく見てみると、去年のコンフェデ杯から変わったメンバーが7名いる。23名中7名なので、意外にもけっこう変わっているのだ。
新たに選ばれた7名は、GKヴィクトール:(アトレチコ・ミネイロ)、DFエンヒーキ(エンリケ):(ナポリ)、マイコン:(ローマ)、マックスウェル:(パリSG)、MFフェルナンジーニョ:(マンチェスターC)、ウィリアン:(チェルシー)、ハミーレス(ラミレス):(チェルシー)である。
この中で、ヴィクトールは第3のGKで、以前から控えのGKとして選ばれているので、特に驚きはない。
エンヒーキは、ほとんど知らない選手だった。プロフィールを見ると、2007~2008年にカズも以前在籍していたコリチーバでデビュー、その後2008年にパウメイラス、そしてその後ドイツのレバークーゼン、スペインのラシン・サンタンデールを経て、2011年にパウメイラスに復帰、そして今年1月からナポリでプレーしている。2007年~2008年、そして2011~2013年にブラジルでプレーしており、パウメイラス時代に名前だけは聞いたことがある感じだったが、セレソンに選ばれるとは思いもしなかった。今年から在籍しているナポリだが、調べてみるとそれほど出ている感じでもないが・・・。
マイコンは、もう過去の選手感が強いが、本当に久々の選出になる。2010年の南アフリカW杯では、ダニエウ・アウヴェスを抑え右SBのレギュラーとして活躍し、初戦の北朝鮮戦での角度のないところからのゴールは、本当に素晴らしかった。インテル(イタリア)時代はかなり活躍していたが、2012年にマンチャスターシティーに移籍してからはまったく名前を聞かなくなった。2013年にローマに移籍しており、特に注目していなかったが、コンスタントに試合には出ていたようだ。
マックスウェルといえばバルサの印象が強いが、2012年にパリSGに移籍している。コンフェデ杯には選ばれていないが、セレソンには2013年に初選手されている。
フェルナンジーニョは、2005~2013年まで長い間シャフタールで活躍しており、2011年から時折セレソンに召集されている。名前はよく聞く選手だ。
続くウィリアンも長年シャフタールに在籍していた選手だ。ウィリアンという選手は何人かいるが、このウィリアン・ボルジェス・ダ・シウヴァは、アフロヘアがトレードマークのMFだ。2007年までコリンチャンスでプレーし、シャフタールに渡り2013年までプレー。その後ロシアのアンジを経て、現在チェルシーでプレーしている。チェルシーでもコンスタントに試合には出ているようで、そのプレーぶりが認められたようだ。
最後は、チェルシーのハミーレス。この選手は、セレソンの常連といった感じがするが、去年のコンフェデ杯では漏れていたようだ。今の状況では、パウリーニョ、ルイス・グスターボのバックアッパーになるのだろうが、セレソンの功労者であることは間違えないだろう。
一方、コンフェデ杯では選ばれていたが今回外れたのは、GKジエゴ・カバリエリ:(フルミネンセ)、DFフェリペ・ルイス:(アトレチコ・マドリード)、へーヴェル(レーヴェル):(アトレチコ・ミネイロ)、ジャン:(フルミネンセ)、MFフェルナンド:(グレミオ→シャフタール)、ルーカス:(パリSG)、ジャジソン:(サンパウロ→コリンチャンス)の7名だ。
これだけ見ても、そうそうたるメンバーだ。
特に、ルーカスは、ネイマールと同い年ということもあり、早くからネイマールに次ぐニューゼネレーションの逸材と騒がれていた選手である。パリSGでは活躍しているが、今回は残念ながらサポートメンバーに甘んじてしまった。
日本代表も23名の選出を巡りドラマがあったが、ブラジルでもどの国でも同様である。
はたして、この新たに選ばれた7名の中から、活躍する選手が出てくるだろうか? レギュラーメンバーの活躍は当然のことだが、バックアッパーの活躍にも期待したいと思うのである。
(文/コウトク、写真/Getty Images)
2013年11月16日、マイアミで行われたブラジル対ホンジュラスの国際親善試合でゴールを決めたウィリアン(一番左)