1番乗り!? エスコーラ・ヂ・サンバ「ヴィラドウロ」が2015年のサンバエンヘードを発表
2014年 08月 18日リオのエスコーラ・ヂ・サンバ、ウニードス・ド・ヴィラドウロが、2015年のカーニバルのためのサンバエンヘードをいち早く発表したと、現地メディア(グローボ系「エクストラ」、8月18日づけ)が報じた。
エスコーラ・ヂ・サンバとは各地域にあるサンバ団体のこと。サンバチームとしてカーニバルでサンバの行進を行うほか、地域互助活動などを行うこともある。
サンバエンヘードとは、各出場団体ごとに決める、その年の行進のテーマ曲。多くの場合サンバエンヘードは、毎年どの作曲家の曲を選ぶのか、団体内で討論して決定するのが伝統的な方法だ。
しかしヴィラドウロの幹部は、2008年に亡くなった作曲家ルイス・カルロス・ダ・ヴィラが残した曲「Nas veias do Brasil(ナス・ヴェイアス・ド・ブラジル)」と「Por um dia de graça(ポル・ウン・ジア・ヂ・グラッサ)」を組み合わせ、「Nas veias do Brasil, é a Viradouro em um dia de graça(ナス・ヴェイアス・ド・ブラジル、エ・ア・ヴィラドウロ・エン・ウン・ジア・ヂ・グラッサ)」 という曲にアレンジするという、大胆な行動を取ったという。
この曲は、現地時間の8月16日、土曜日にチームの練習場で発表された。
ヴィラドウロは、リオデジャネイロ市ニテロイ地区に拠点を構える、赤と白がテーマカラーのサンバチーム。
2011年よりセリエアーと呼ばれる2部リーグへ降格していたが、今年は見事優勝し、エスペシアウと呼ばれる1部リーグへの昇格が決まっている。よって、2015年のカーニバルはトップバッターで出場する予定だ。
ヴィラドウロの代表を務め、曲のアレンジを実行したグスターヴォ・クララォン氏は、「もう既にサンバの練習を始めているよ!」と、気合い十分の様子。
奴隷としてアフリカからブラジルに連れて来られた黒人たちが、今日までのブラジル文化にいかに貢献してきたかを、カーニバル会場であるサンボードロモで表現するという。
この曲に合わせた練習も、ヴィラドウロでは、いち早く10月から加熱し始める予定だという。
(文/柳田あや、写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真は2014年3月2日、サンバカーニバルで行進を行ったウニードス・ド・ヴィラドウロ