ブラジルでマリファナ合法化をめぐる公開討論会。医療目的使用の効能も議題に

2014年 09月 8日

マリファナ会議3

パライーバ州から来た一般人の参加者たちは、国家衛生監督局(ANVISA)によって禁止されているカンナビジオールの輸入を認めた裁判所の勇気ある判断によって、この薬がてんかんの症状のひとつ、脳障害に効用があり、助かったことを報告した。

ジョアンペソアの連邦裁判所第一法廷のジョアン・ボスコ・メデイロス判事は、12人の子ども、2人の青年、2人の大人の治療に対し、使用禁止の差し止めを言い渡したという。

自分たちの子どもの治療に効用があった両親たちは「嗜好としての使用を合法化するかしないかの問題はひとまず置いておいて、私たちは一刻もは早く、合法的にカンナビジオールが使用できるようになることを願います」と訴えた。

薬物や中毒に関する問題に、新しいアプローチが生まれていると心理学連邦評議会・人権委員会のヴラヂミール・ヂ・アンドラーヂ・ステンプキウキ氏と、薬物犯罪に関する国連事務局(UNODC)のナラ・サントス氏は、国は禁止するのではなく、起こりうる問題の予防、教育に焦点を当てるべきだと語った。

「現在の薬物に関する法律は、社会にいい結果を生んでいないばかりか、余計に暴力を生んで、監獄を満員にしています。特に発展途上国では悪い方向に作用しており、ブラジルもその例のひとつです」とヴラヂミール氏は述べた。

大麻の薬としての販売を許可すべき、ライセンスを与えて許可すべきなど、様々な意見が交わされ、討論が行われている最中もインターネット上でも多くの意見が交わされたという。

(文/麻生雅人、写真/Edilson Rodrigues/Agência Senado)
8月25日、ブラジリア。上院の委員会議室で行われたマリファナ合法化をめぐる討論会。薬用大麻を子どもの治療に使っている母親たち