ブラジル、エボラの疑いのあった患者は陰性でも、引き続き対策の徹底を確認

2014年 10月 15日

リオで行われたエボラ発見シミュレーション

患者に対する2度のテストが行われ、ブラジルでの今回のエボラウィルスの存在は否定された中、厚生省のアロトゥール・キオーロ大臣は、観光、運輸、防衛の各関係機関と連携をとりながら対策をこれからもとり続け、可能な限り詳細なこの病気に関する情報を広報していくと語った。

世界保健機構(OMS/WHO)の事務局長によると、ギニア、リベリア、シエラレオネという西アフリカの3つの国でこの病気を封じるには、まだ6か月は必要だという。

これらの国を経由した誰かがもし熱や下痢、吐き気が21日以上続く場合は、速やかに医療機関へ行って状況を説明してしかるべき処置を受けるべきである。この病気に関してまだよくわからない人は、厚生省の案内ダイヤル136にかけて知ることもできる。

エボラ出血熱は空気感染はしないが、感染者の体液や吐しゃ物、血液、下痢による排泄物、汗などを通じて感染する。感染した人の症状は熱からはじまり、身体の痛み、頭痛、のどの痛みが起こる。さらに進行すると吐き気、嘔吐、下痢を引き起こすが、病気に末期には内出血や肌から出血がおこる。これらの症状は感染後5日後から表われることが多いが、21日後に表われることもある。

感染者は症状が発症した後に他人に感染させることができ、治癒すると病気に免疫ができる。感染していても発症しない人が飛行機に乗っていても、他の乗客に感染することはない。

キオーロ厚生相とヴィニシウス・ノーブリ・ラガス観光相は10月13日(月)、出入国者の管理の情報を共有するというミーティングを行った。

「我々にとって最大の武器は、病気にどう接すればいいか、病気が実際にどうやって感染するか、どう治療すればいいかなど、多くの情報があることです。情報不足が原因で差別がおこることもないでしょう」(キオーロ大臣)

キオーロ大臣は、この後、航空会社の代表者たちとも面談を予定している。また大臣はこれまで行ってきたエボラへの対策に変更はなく、これまでどおり行うという。

「今回の一件で、感染症患者がでたときの行動のひとつのケースが確立されました。新たなケースが出ても、同じように対応します」(キオーロ大臣)

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(記事提供/Agência Brasil、訳文/麻生雅人、写真/Tânia Rêgo/Agência Brasil)
写真は8月29日、リオデジャネイロ。トン・ジョビン国際空港(ガレォン国際空港)で行われたエボラ感染者が出たときのシミュレーション訓練

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