NBA開幕間近、クリーブランドとマイアミがブラジルで激突!

2014年 10月 17日

アンデルソン・ヴァレジャォン

日本でMLBオールスターチームの試合が開催されるように、ブラジルでは、NBAバスケットボールの試合が観られるようになってきた。

おそらくブラジルで行われる対戦カードは、ブラジル選手が活躍しているチームが選ばれて決められるのだろう。

10月11日(土)、クリーブランド・キャバリアーズとマイアミ・ヒートのプレシーズンゲームがブラジルのリオデジャネイロで行われた。

このカードは因縁深い対決だった。なぜなら、4シーズンをマイアミ・ヒートで過ごしたNBAのスーパースター、レブロン・ジェームズが、古巣クリーブランド・キャバリアーズに帰って来たばかりだったからだそもそもレブロンはキャバリアーズでドラフト1位指名され、スーパースターに成り上がった後にヒートに引き抜かれた選手だったのだ。これはアメリカ国内でも誰もが観たい好カードだったはず。

だが注目すべきは、レブロンだけではなかった。試合の模様をテレビグローボが放送した。

ブラジルでは、母国出身のアンデルソン・ヴァレジャォンがどのような活躍をするのかにも注目が集まっていたことだろう。

アンドレアは19歳の時に海外でプレーすることを決めて合衆国へ渡り、もはやベテランの域。初めてその勇姿を母国の人々に見せることができた。

「この時をずっと待っていた! 皆さん、楽しんでいって下さい」と試合前に挨拶。観衆は拍手喝采で彼のチームを迎えた。

試合結果は122対119で、キャバリアーズが接戦をモノにした。とはいえ注目のレブロンは最初からシュートを外したし、フィールドからは8回狙って2回しかシュートを入れることができなかった。フリースローも7回トライして、その内、入れられたのは3本だけ。結局、得点できたのはたった7点だけという粗末な記録に終わった。さらには、本来なら30分以上プレーするはずのところを20分しか出場しなかった。

それに対して、アンドレアは時間にすれば同じくらいの20分弱しかプレーしなかったが、フィールドから10回シュートして、うち7回入れることができ、14点を挙げて試合に華を添えた。
第4クウォーター終わったところで、105対105で同点に。試合としては面白い展開となったが、両チームの23歳の若手選手が命運を分けた。

キャバリアーズの伏兵ジョー・ハリスが、1点差の状況で13秒残したところで綺麗に2回のフリースローを沈めた。最後はヒート期待のヤングスターで、この日調子の良かったシャバズ・ネピアが2本の同点を狙った3ポイントシュートを両方外してしまい、万事休した。

アンデルソンのキャバリアーズが勝ち、観客も総立ちで試合を終えた。

(文/加藤元庸、写真/Alexandre Vidal/Divulgação)
アンデルソン・ヴァレジャォンにとって初の故郷で行うクリーブランド・キャバリアーズの試合となった