ブラジルのガチャポン事情

2014年 11月 29日

ガチャポン

自動販売機設置台数は街の治安を示す指標のひとつだが、ここ数年、サンパウロでも地下鉄の駅構内など限定的ながら自動販売機が見られるようになった。

そんなサンパウロで”ガチャポン”のフランチャイズビジネスが始まった。TVグローボの「ペケーナス・エンプレーザス・イ・グランジス・ネゴシオス」が11月23日づけで報じた。

同番組によると、ブラジルにおけるガチャポンのフランチャイズビジネスは2012年に始まったという。この年、アントニオ・キアリッジ・ジュニオールさんとフェルナンド・ヘンシさんがフランチャイズチェーン「Mr. Kids」を立ち上げた。

現在ブラジルにおけるガチャポンの設置台数は約70台、ガチャポンの中身はお菓子やスーパーボール、人形、ミニカーなどのおもちゃとのこと。

フランチャイジーがこのビジネスを始める際の初期投資コストは低く、フランチャイズ料、機械の購入、中身の商品代金を含めても約18000レアル(約86万円)。月々の粗利は約2000~2500レアル(約9万6千円~12万円)。利益率は40%ほどの商売だ。

収益をもっと増やしたい場合は機械を追加購入するだけで、追加のロイヤルティは発生しない。

機械はカナダ製で金属とプラスチックでできたシンプルなもの。中のお菓子・おもちゃ類は中国製でフランチャイジーはフランチャイズ元から購入しなければならないが、50種類以上の中から選べる仕組みだ。中身の卸値は平均約0.3レアル(約15円)。

設置場所はフランチャイジーが自分で選ぶこともできるし、ショッピングセンターや大型のスーパーマーケットなどフランチャイズ元が選んだ場所に置くこともできる。フランチャイズ元はエスカレーターの脇やフードコートの近くなど、人の往来が多いところを選んでショッピングセンターやスーパーと交渉し、契約している。

他に職業を持っている人が所得を増やすためにフランチャイジーになったケースも増えてきている。

機械をショッピングセンターに設置した公務員は言う。

「ここに機械を設置してから毎週集金に来ているけど、お金が入っていなかったことは一度もない」

彼のガチャポンからの収入は月約2500レアル(約12万円)。

ガチャポンをスーパーに設置している女性は言う。

「子供たちにとっては自分でお金を入れてバーを回しておもちゃを手に入れる、というプロセス自体が娯楽だから1~2レアル(約48~96円)のおもちゃで大満足なの。これがスーパーにあれば親も出費をおさえられて助かるのよ」

彼女が設置している、おもちゃとお菓子を組み合わせた新型のガチャポンは月々平均2300レアル(約11万円)を稼ぎ出す。

ブラジル中間層の月額世帯収入は多くても7475レアル(約36万円)。ガチャポンからの平均収入はその3分の1に迫る勢いだ。

(文/原田 侑、写真/Reprodução/「Pequenos Empresas e Grandes Negocios」/TV Globo)
TVGloboの経済ニュース番組「ペケーナス・エンプレーザス・イ・グランジス・ネゴシオス」は日本ではグローボインターナショナル(スカパー 514ch)で放送中