サンパウロ市、強風を伴う雷雨で200本以上の街路樹が倒れる

2014年 12月 30日

サンパウロ 木が倒れる

12月29日(月)の未明、サンパウロ市を強風を伴う雷雨が襲った。同日、現地メディア「G1」は、サンパウロ市が216本の木が倒れたと公表したと報じ、「U0L」は、サンパウロ州の市民防衛局が少なくとも264本が倒れたと公表したと伝えている。

この日、サンパウロ市を襲った雷雨は0時20分ころに始まり、約10分続いた。危機管理センター(CGE)によると、強風は、コンゴーニャス空港では風速90km/hを記録したという。

また、強風や雨の強さや降った時間は地域によって異ったが、雨自体は強い雨ではなかったという。ヴィラ・マリアーナ、イピランガ、カンポ・ベロ、ジャバクアラでは雨が多く降った。

同日は街中の至る所で倒れた街路樹や、豪雨による信号機の故障などが交通網にも影響、一部の通りでは渋滞も起きた。

市の南部、レバノン共和国大通りでは7本の木が倒れた。通りに隣接するイビラプエラ公園ではカフェテリアに木が倒れ、この日、公園は閉鎖された。市の緑地環境局によると、木が倒れてでイビラプエラ公園が閉鎖されたのは今回が初めてだという。同局は、倒れた木々は処分され、公園の再開は木の処分作業が終了した後になるという。

地域によっては豪雨で水の被害も起きて、停電した場所もあった。

市の南北を結ぶ南北街道(Corredor Norte-Sul)では3本の大木が倒れ、ドライバーたちは深夜に渋滞に巻き込まれた。サンパウロ市交通工学公社(CET)によると、夜が明けてからは通りはほぼ通常通りの状態に戻ったという。

午前10時頃、サンパウロ市交通工学公社(CET)は139カ所の信号機に問題が生じており、うち86機は既にメンテナンスを終えたが53機は電源に障害が生じて機能していないという。

危機管理センター(CGE)は、同日は雨の強さはさほど強いものではなく、被害の多くは強風によって引き起こされたとしている。

天気予報官のアジウソン・ナザリオ氏は「降雨量は市内で平均4.3ミリットルと、それほど多くはありません。木々を倒したのは強風です」と語った。

(文/麻生雅人、写真/Robson Fernandjes/Fotos Públicas)
写真は12月29日、サンパウロ市、ヴィラマリアーナ地区。クバタォン通りとエサ・ジ・ケイロス通りの交差点で倒れたチプアナの木