カルナヴァウだけじゃない! フェスタジュニーナ(サンジョアン祭)も盛り上がるサルヴァドール

2015年 06月 27日

ナモラデイラ

「ナモラデイラ」は、ほおづえをついた女性がかたどられた、バストから上だけの人形。窓から外を眺めているかのように窓の外にむけてなど際に置かれる人形。カラフルなドレスを身に着けている人形は、口紅をさしていて、イヤリングもつけて、情熱的なまなざしを通りに向ける。

人形にまつわる物語には諸説がある。

そのうちのひとつは、植民地時代は若い女性は自由に外出を許されなかったため、窓から外を眺めているときが唯一、街(外界)と接触する機会で、女性たちは窓から恋人を探した、というお話が元になっている人形だという説。

他には、女性は使用人の混血女性で、主人が留守をしているときだけ、窓際に座って将来の夫か恋人となる男性を探していた、という説もある。

ミナスジェライス州でもよく見られる「ナモラデイラ」は、バイーア州でも伝統的な民衆アートだという。同州でも多くの家でこの人形がみられるそうだ(次ページへつづく)。

ナモラデイラ

ナモラデイラ

(文/麻生雅人、写真/Camila Souza/GOVBA (15/06/2015))