【8月26日誕生日のブラジル有名人】ドリ・カイーミ
2015年 08月 26日また、ソロ活動と並行して、姉弟や父ドリヴァウ・カイーミらとともに、カイーミ一家でもいくつかの作品を残している。
1986年に、姉のナナ、弟のダニーロ、そしてゲストとして迎えた父ドリヴァウとともに「カイーミズ・グランジス・アミーゴス」(EMI)を、翌87年には、父と姉弟のファミリーによるライヴを収録した「ドリ、ナナ、ダニーロ・イ・ドリヴァウ・カイーミ」(EMI)を発表。このファミリー企画は1991年にもスイスのモントルーでのライヴを収めた「ファミリア・カイーミ・エン・モントルー」(ポリグラム)などが製作されている。
2004年、父ドリヴァウ・カイミの生誕90周年を記念したアルバム「パパ・カイミ・ヂ・ナナ、ドリ・イ・ダニーロ」を発売。父親のサンバを姉弟とともに再構築したこのアルバムは、ラテングラミーのベストサンバディスク賞を受賞した。
2005年、トン・ジョビンへ捧げるアルバム「ファランド・ヂ・アモール」をナナ・カイミ、ダニーロ・カイミ、パウロ・ジョビン、ダニエウ・ジョビンとともにレコーディング。ベーシストのジョルジ・エウデール、ドラムのパウリーニョ・ブラガも参加した。また、テアトロ・ヒヴァウ(リオ)でのアルバムリリースショーも行う。
2011年、TVグローボのテレノヴェラ「インセンサット・コラサォン」に、父ドリヴァウ・カイーミの曲「ソ・ロウコ」のカヴァーを提供した。同曲はこれまで姉ナナのレパートリーとしても知られている。
2013年には姉弟とともに父にささげた作品「カイーミ」(ソン・リヴリ)を発表。2014年にはドリヴァウの生誕100年を祝う企画アルバム「ドリヴァウ・カイーミ・センテナリオ」(ビスコイト・フィーノ)をマリオ・アヂネーらとともに製作した。
「カイミ・センテナーリオ」には姉弟のほか、シコ・ブアルキ、ジウベルト・ジウ、カエターノ・ヴェローゾなど、ドリヴァウ・カイーミを敬愛する面々が集まった。
ドリ・カイーミの曲の中で筆者が大好きな曲は、「オ・カンタドール」。”私は歌い手(cantador)、歌しか歌えないから人生の痛みを歌っていくわ(canto a dor)” という、歌手ならこうありたいと思えるような美しい歌詞。エリス・ヘジーナをはじめ多くの歌手がカバーしている。
(文/柳田あや、写真/Divulgação)
写真は「ドリヴァウ・カイーミ・センテナリオ」の録音スタジオにて、左からマリオ・アヂネー、シコ・ブアルキ、ドリ