ヴァーリ(ヴァーレ)、サステナビリティ企業インデックスの構成銘柄から外される

2015年 11月 30日

鉱山廃棄物貯水ダム決壊

同氏はISE構成企業の選定・評価プロセスについては守秘義務があるため話せないという。

新しいISE構成銘柄のリストは2016年1月4日から同年12月29日まで効力をもつ。

2016年のリストは全部で35社分の40銘柄で構成されている。2015年までの社数は40社だった。来年のリストは、ボベスパによると、16分野、時価総額で40銘柄合計で9605億レアル(約30兆7400億円)に達するという。これは24日終値を基準としたボベスパ上場銘柄時価総額の44.75%に相当する。

新しくISE構成銘柄となるのはセスピ(Cesp)とオイ(Oi)。ヴァーリ、コエウシ、ジェルダウ、ジェルダウ・メタルルジカ、JSLそしてサンパウロ基礎衛生公社(Sabesp)は来年から構成銘柄から外れる。

ファヴァレット氏は、社数の減少はISEの注目度を下げる要因にはならないという。

「社数が少なくなったとしても、それは決して退化ではありません。構成銘柄のリストは毎年撮影する記念写真のようなものです。一方で、3年ぶりに新しくISEに入った企業が5社あります」(ファヴァレット氏)

ファヴァレット氏いわく、もう一つ特筆すべき点として構成銘柄企業の経営の透明性がぐっと高まったことが挙げられるとのことだ。94%の企業が質問票の公開に同意している。質問票への回答の公開に同意することが来年以降のISE構成銘柄として認定されるための条件だという。

2016年のISE構成企業に選ばれた企業の75%が管理評議会またはコミッティーの会合において、社会・環境面での課題について定期的にディスカッションを行い、企業行動がサステナビリティ企業の基準にあっているかの評価を行う体制をとっている。そのほか、ISE構成企業の全社がグローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)のガイドラインに従ったサステナビリティレポートを提出している。

ここ10年、ボベスパ指数構成企業の収益率が50.28%だったのに対し、ISE構成企業の収益率は128.88%を記録している。一方、同期間のボラティリティはISE構成銘柄では25.57%で、ブラジル株式市場の主要指数、ボベスパ指数構成銘柄の42.81%と比べて低かった。

(文/余田庸子、写真/Rogério Alves/TV Senado)
写真は廃水貯蔵ダム決壊の汚染泥土に飲み込まれたマリアナ市ベントホドリゲス地域、11月19日の様子

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