消費者がマフィアまがいのブラジル電話会社と戦う方法

2016年 03月 11日

アナテウ

しかし、oiのカスタマーサービスに電話しても、屁理屈をこねられたり、部署をたらい回しにされたりで、ストレスが溜まるばかりで一向に問題は解決しません。

こんな時、消費者が泣き寝入りをしなければならないかというと、そんなことはありません。ブラジルには消費者の味方、国立通信局(ANATEL(アナテウ))がいます。

アナテウは国の機関で、通信関連の消費者の権利を保護する機関です。このサイトに利用者登録をして、問題を書き込んでおくとアナテウからoi等の通信会社にクレームの連絡が入ります。

このアナテウの威力は絶大で、消費者がoiに電話した時にはのれんに腕押しだったのが、アナテウ経由でクレームを出すと、通信会社が別人のように問題解決に積極的になるのです。おそらく、問題に対処しない場合には通信会社に重い罰金が科せられるのだと考えられます。

アナテウでクレームを登録すると、1~5営業日中に通信会社から連絡が入って、真摯な対応をしてくれます。最初から、そうしてくれればありがたいのですが、消費者第一ではないというのは、ブラジルという国の国技であるため仕方がありません。

我が家の場合は、アナテウでクレームを出したことにより削減されたコストは、固定電話の料金が54レアル(1600円)、インターネットの料金が、20レアル(600円)、その他不要なサービスが10レアル(300円)で、合計84レアル(2500円)の節約になりました。

ブラジル在住の方で、なんだか最近、電話料金・インターネット料金が値上がりした気がするという方は、是非アナテウの利用を検討してみてください。ついでに書くと、うちはNHKを視るために、ケーブルテレビの「SKY(スカイ)」のサービスを契約しているのですが、ケーブルテレビの契約でもアナテウ経由でクレームができるようです。

(文/唐木真吾、写真/José Cruz/Agência Brasil)
写真は2014年11月5日、ブラジリア。アナテウ17周年記念式典に参加したパウロ・ベルナルド通信相

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著者紹介

唐木真吾 Shingo Karaki

唐木真吾 Shingo Karaki
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。
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