景気低迷の長期化でブラジルの社会階層の構成に変動
2016年 06月 2日収入がC1クラスよりも低い世帯では、厳しい状態が続いている。
C2クラス(平均月収1600レアル=約51000円)の世帯は65万増加している。さらに26万世帯は平均月収768レアル(約24000円)のDまたはEクラスに転落した。
「パーセンテージで見ると、これらの数字は小さく見えます。しかしながら、実数で見ると、90万世帯以上が貧困層に落ちたことになります。これが何を物語っているかは明白です」(ブラジル調査会社協会ルイス・ピリ氏)
この不況において、目を引くのはAクラスの状況だ。
物価上昇や失業率の増加から身を守るため余剰資金や財産の運用を行うことで、約11万世帯が新たにAクラスに分類されることとなった(次ページへつづく)。
(文/余田庸子、写真/Marcelo Camargo/Agência Brasil)
写真は2015年9月8日、サンパウロ市旧市街区(セントロ)にあるプレステスマイアビル。多くの不法居住者が暮らしている