日本の小学校給食の献立にブラジル料理が登場
2016年 07月 19日兵庫県尼崎市立の園田北小学校ではこの7月、今年のオリンピック・パラリンピックの開催を記念して、開催国であるブラジルの料理を学校給食の献立に取り入れた。
同校の栄養教諭である米田佳代子さんが、ブラジル料理を給食に取り入れることになった経緯を語ってくれた。校内でこのアイディアが出たのは、ブラジルでワールドカップが開催されようとしていた2014年5月のこと。
新たな学校給食の献立の一つとして、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックに合わせた競技の応援献立としてブラジル料理を取り入れられないかと、尼崎市の教育委員会と栄養教諭・学校栄養職員研究会で話し合いがもたれたという。
同校では当時、4名のブラジル国籍の児童が学んでいたのと、そのころ米田さんの息子が仕事でブラジルに赴任中だったため米田さん自身もブラジルという国の文化について知る機会が多かったこともあり、ブラジル料理を給食の献立に取り入れる話が進んだ。2016年現在、園田北小学校には、日系ブラジル人の生徒3名(男子2名、女子1名で、全員6年生)が通っているとのこと。
日本全国でみると在日ブラジル人の児童の中には、外国人として差別を受けている子どもたちもいるようだが、園田北小学校の6年生たちは1年生のときからずっとこの3名と一緒だったので、一緒にいて当たり前のように受け止めている様子とのこと。ブラジル人の生徒たちも日本語を話し普通に学校に溶け込んでいるという(次ページへつづく)。
(文/加藤元庸、写真提供/園田北小学校)