強力3トップが注目のリオ五輪サッカーブラジル代表が日本と親善試合
2016年 07月 25日いよいよリオデジャネイロオリンピックの開催まで2週間を切った。
ブラジルで開催する始めてのオリンピック。しかし、経済問題をはじめ問題山積みの中、逆風も吹いている。当のブラジル国民の中でも、巨大イベントより優先すべきことがあるとして、開催反対を唱えている人も出てきているようだ。
そして国内でのオリンピック開催への関心自体も、今のところ、おもっていたほど高くはない様子だ(いざ始まってみればどうなるかわからないが)。ブラジル国民の、現在のサッカーブラジル代表に対する関心の度合いも然り。しかし、だからこそ、ブラジルのサッカーには、今まで以上に頑張る必要があるだろう。
今、歴史上もっともな暗黒時代を迎えているといっても過言ではないブラジルサッカーにとって、オリンピックの金メダルの獲得はもっともほしいタイトルの一つだと思われる。
W杯で過去5度優勝しているブラジルだがオリンピックでの金メダルは一度もない。ロンドン・オリンピックでも、ネイマールを擁して臨んだ試合であったが、銀メダルに終わってしまった。今回は母国開催でもあり、何としてもほしいタイトル。早々にネイマールをオーバーエージ枠で選出することを決めている。
さて、そんな今回の代表メンバーだが、ネイマールばかりに話題は集中しそうだが、ブラジル国内組を中心に、なかなかおもしろい選手が揃っている。
まずは、何といっても、Wガブリエウだ。「ガビゴウ」ことサントス所属のガブリエウ・バルボーザ・アウメイダ。ゴール(ポルトガル語の発音はゴウに近い)を量産するガブリエウなので、ガビゴウと呼ばれている。
代表にはそのガビゴウと、もう一人ガブリエウがいる。そしてこちらのガブリエウ・ジェズスは、ガビゴウ以上に注目されているFWなのだ。ガブリエウ・ジェズスは、ブラジル・サンパウロの名門パウメイラスに所属しているが、ヨーロッパの名門クラブがこぞって獲得を狙っている逸材である。
ネイマールとWガブリエウの3トップは、ぜひ見たいと思う。
そして筆者が注目するもう一人は、フェリペ・アンデルソンだ。
現在、イタリア・ラッティオの10番をつけて活躍しているが、ネイマール、ガンソらとともに黄金期を迎えた2010~2012年のサントスの次世代のスターとして活躍した一人でもある。当時は相当に若く、荒削りな部分も多かったと思うが、2013年にイタリアに渡り、今ではヨーロッパの名門チームを代表する選手になった。ぜひその勇姿を五輪の舞台で見せてほしい。
そんなブラジル五輪代表だが、うれしいことにオリンピックの本番前に、日本代表チームと親善試合を行うのである。ネイマール、Wガブリエウを擁する強力3トップに日本五輪チームがどう立ち向かうのか、本当に楽しみである。
この親善試合は、日本時間の7月31日(日)早朝4:30から行われ、NHK BS1、およびTV東京系で生中継される予定。
ブラジルサッカー好きな日本人には特に注目の一戦である。
(文/コウトク、写真/ Rafael Ribeiro/CBF)
写真上は2016年6月4日、ロスアンジェルス。コパ・アメリカ・センテナリオのブラジル代表宿舎を訪ねたネイマール、写真下は2015年6月4日、グランジャ・コマリーで会見するフェリペ・アンデルソン