リオのレストランで、「スマホ充電代」に200レアル課金

2016年 09月 29日

リオ スマホ充電器 課金

スマホ、タブレットの類は日常生活やビジネスだけでなく観光のスタイルも大きく変えた。今やスマホが1台あれば、地図もガイドブックも持ち歩く必要がない。その分、充電が切れそうな時の心細さたるや、何とも言えない。

そんな時、レストランやカフェで携帯電話が充電できるのはとてもありがたい。充電器を貸してくれるとなるとなおさらだ。

グローボ系ニュースサイト「G1」が9月20日づけで伝えたところによると、ブラジル、リオデジャネイロ市内ゾナ・スウ(南地区)のレブロンにある「スシ・レブロン」が顧客に200レアル(約6400円)で充電器の貸し出しを始め、物議をかもしているという。

「スシ・レブロン」で友人たちとランチをとっていた医師のミシェリ・フィゲレードさん(35歳)は店員に携帯電話の充電をしたい、と伝えたところ、店員は充電器を持ってきてくれたという。なんと気がきく店なのだろう、と、その場にいた全員が店の対応を褒めていた。

異常に気づいたのは、勘定を払った直後、明細を見た時だった。

「ちょっと高いな、とは思いましたが、お酒も飲んだし、お寿司も食べたのでそんなもんかな、と思って支払いました」(ミシェリさん)

充電器を借りたとき、店員は充電器が有料だとは一度も言わなかったという。

200レアルの充電器代の請求をした「スシ・レブロン」はその金額を充電器の保証金だと説明する。貸し出した時に200レアル課金して戻ってきたときに差し引く、という仕組みになっていたはずだと説明し、差し引かれなかったことに対しては謝罪をしたという。

「店は200レアルを返金したのでこれ以上私たちは何もしません。でも飲食店なのでお酒も飲みますし、酔っぱらっているときは勘定書きもあまりしっかり見ないこともあります。私たちはたまたま気づきましたが、他のお客さんで気づかずに払いっぱなしの人はいると思いますね。『充電器代』なんて、レストランの勘定に出てくること自体がおかしいのですが」(ミシェリさん)

ブラジル消費者保護院(PROCON)によると、充電器代を課金してはならないという法令はないものの、課金するならその方法について事前に顧客に説明する義務はあるという。

(文/原田 侑、写真/Reprodução)
写真は充電器に200レアルの請求がされているレシート。合計は890.96レアルに