中南米サンドの本「よくばりラテンサンド」発刊
2016年 10月 17日誠文堂新光社から、中南米諸国及びヨーロッパの、ラテン文化を持つ国々親しまれているサンドイッチを紹介した書籍「よくばりラテンサンド」(B5変型判、112ページ、1300円+税)が刊行された。
取り上げられているのは、アルゼンチン、キューバ、ボリビア、ブラジル、チリ、メキシコ、ペルーの中南米諸国と、ポルトガル、スペインなどで食べられているボリューム満点のサンドイッチ、「ラテンサンド」。各地のファストフードでありソウルフードでもある、ボリューム満点のご当地サンドイッチの作り方を紹介している。
メニューは約60品。肉をメインにしたサンドイッチ、ピリ辛なサンドイッチ、野菜をたっぷりサンドしたサンドイッチ、魚介を詰めたシーフードサンドなど、現地の屋台で食べられている味を再現している。ベネズエラの「アレパ」やメキシコの「タコス」など、生地から作るこだわりのサンドイッチも登場する。
ブラジルのサンドイッチは、カショーホケンチ(ホットドッグ)と、サンパウロでおなじみのバウルーを掲載。カショーホケンチ(ホットドッグ)は、ブラジルではソーセージやチーズなどの具を挟んだドッグに、カリカリのバタタ・パーリャ(約3センチくらいに細かく刻んだじゃがいもを揚げた細かいポテトフライ)をかけたりのせたりして食べるスタイルがおなじみ。
バウルーは、パンフランセーザ(英語でいうとフランスパンだが、いわゆるフランスパンではなくロールパン)にローストビーフやトマト、チーズ、ピクルスを挟んで食べるブラジル流サンドイッチ。20世紀前半から中ごろにサンパウロ市のバーで“時短メニュー”として生まれた。オリジナルのバウルーでは3種類のチーズを使う。タルシーラ・ド・アマラウ、マリオ・ヂ・アンドラーヂなどの文化人にも愛されたという由緒正しきサンパウロのソウルフードだ。
巻末にはラテンサンドに合うカクテルやジュースなどのドリンクレシピも収録。ブラジルのカイピリーニャも紹介されている。
著者は料理研究家、スペイン家庭料理研究家の丸山久美氏。
丸山久美子氏は留学経験を経てツアーコンダクターとして世界を回った後、14年間、スペインにて生活。帰国後、料理雑誌の編集を経て料理研究家としてテレビ、雑誌などで活躍している。スペイン暮らしで培った料理をベースに、体にも心にもやさしい料理を紹介している。
著書に「ひんやりスープ」、「カタルーニャ地方の家庭料理」(共に誠文堂新光社刊)、「家庭で作れるスペイン料理」、「家庭で作れるスペイン・バスク料理」(共に河出書房新社)、「10分で「本格タパス」手軽に作れるスペイン風おつまみ」(講談社)、「週末はパエリャ名人」(文化出版局)、「修道院のお菓子」(地球丸)、「心も体も温まる スペインのスープと煮込みレシピ」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。
また、10月21日(金)には代官山蔦屋書店にて、「よくばりラテンサンド」の発刊を記念して、著者の丸山久美氏のトークイベントも行われる。料理家になるまでの道のりや、いかにしてスペイン料理を習得したかといった話も聞ける。聞き手は、代官山蔦屋書店の勝屋なつみコンシェルジュ。当日はラテンサンドの試食とドリンク付き。※要申し込み。
トークショーは10月21日(金)19時30分~21時、蔦屋書店1号館2階のイベントスペースにて。定員60名。参加方法は、代官山蔦屋書店店頭(3号館1階 料理フロア)にてイベント参加費(800円/税込)を支払い参加券を受け取る。オンラインストアでも申し込み可。問い合わせは03-3770-2525。イベントサイトはhttp://real.tsite.jp/daikanyama/event/2016/09/post-209.html。
(文/麻生雅人、写真提供/誠文堂新光社)