ブラデスコ銀行が2016年第3四半期決算を発表

2016年 11月 12日

ブラデスコ

【サンパウロ2016年11月10日PR Newswire=共同通信JBN】Banco Bradesco(BM&FBovespa: BBDC3; BBDC4, NYSE: BBD)は2016年1-9月決算の主な数字を発表した。2016年7月1日からHSBC Bank Brasil S.A.とその子会社(HSBC Brasil)の情報が含まれる点が重要とされた。

1. 2016年1-9月の調整後純利益(注1)は127億3600万レアル(前年同期の133億1100万レアルと比べると4.3%減少)。これに伴って1株当たり利益は3.13レアル、平均調整後株主資本利益率は17.6%となった(注2)。

2. 調整後純利益の内訳は、金融事業が86億9000万レアルで、全体の68.2%を占めた。保険と年金、キャピタライゼーション・ボンド事業は合計40億4600万レアルで、比率は31.8%だった。

3. 2016年9月時点のBradescoの時価総額は1604億7200万レアル(注3)で、2015年9月比で41.6%増加した。

4. 2016年9月時点の資産総額は1兆2700億レアル(HSBC Brasilとの合併関係は1612億レアル)で、2015年9月比20.9%増加した。平均資産利益率は1.5%。

5. 2016年9月時点の拡大融資ポートフォリオ(注4)は5217億7100万レアルに達し(HSBC Brasilとの合併関係は798億レアル)、2015年9月比10.0%の増加。このうち個人向けは1710億6700万レアル(2015年9月比17.8%増)、法人向けは3507億400万レアル(2015年9月比6.5%増)。

6. 運用資産は1兆8660億レアル(HSBC Brasilとの合併関係は2076億レアル)と、2015年9月比で28.4%増加した。

7. 株主資本は2016年9月時点で総額985億5000万レアルと、2015年9月より14.3%増えた。2016年9月のプルデンシャル・コングロマリットに基づくバーゼルIII比率は15.3%(注5)で、このうちティアI資本比率は11.9%だった。

8. 2016年1-9月に得た利益に対応して株主に振り向けた配当額は合計51億8400万レアルに上った。うち月間配当および中間配当が18億6700万レアル、2017年3月8日支払い予定の特別配当計上分が33億1700万レアルになる。

9. 純利息利益(NII)のうち金利部分は463億1600万レアル(HSBC Brasilとの合併関係は242億3000万レアル)で、2015年1-9月期と比べて14.7%増加した。

10. 2016年9月の90日間返済遅延比率は5.4%(2015年9月は3.8%)。HSBC Brasilの合併の影響を除くとこの比率は5.2%になる。

11. 2016年9月の営業測定効率(ER、注6)は38.2%(2015年9月は37.9%)で、リスク調整後比率は49.9%(2015年9月は46.6%)。HSBC Brasilの合併の影響を除くそれぞれの比率は37.6%、48.8%。

12. 2016年1-9月の保険引受料と年金積立金、キャピタライゼーション・ボンド収入の合計は501億7200万レアル(HSBC Brasilとの合併関係は7億1100万レアル)で、2015年同期と比べ10.3%増えた。テクニカル関係では2136億0800万レアルを計上したが、この金額は2015年9月と比べ26.7%多い。

13. 2016年1-9月のインフラと情報技術(IT)、電気通信関係への投資は総額45億1400万レアルで、前年同期比11.6%増加した。

14. 2016年1-9月に支払いもしくは計上した税金と負担金(ソーシャルセキュリティ関連費用を含む)は233億6300万レアル。このうち源泉徴収税とサードパーティ徴収分が88億7600万レアルで、144億8700万レアル(HSBC Brasilとの合併関係は14億4900万レアル)はBradesco Organizationが展開した活動に基づいて計算したが、この金額は調整後純利益(注1)の113.7%に相当した。

15. Bradescoのブラジル国内の拡大Customer Service Networkは5337支店、Customer Service Points(PAs)3902カ所になった。このほかBradescoの顧客は社内(PAEs)にある1049台のATM、Bradesco Expressoカスタマーサービス・ポイントの3万9885カ所、Bradesco ATMの3万4230台、Banco24Horas Network ATMの1万9584台も利用できる。

16. 2016年1-9月の人件費・関連費・手当は総額110億8400万レアル。Bradesco Organizationの全従業員10万9922人とその扶養家族に対する福利厚生費は26億4900万レアルで、教育・研修・開発プログラム費は1億1704万8000レアルだった。

17. Bradescoは2016年9月、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・エマージング・マーケッツの中でダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)の構成企業に選ばれた。

18. 2016年10月、Bradesco Seguros S.A.(”Bradesco Seguros”)とSwiss Re Corporate Solutions Ltd.(”Swiss Re Corso”)は事業契約に署名した。その内容は(i)Swiss Re Corporate Solutions Brasil Seguros S/A(”Swiss Re Corporate Solutions Brasil”)はBradesco Seguro’s P&C(Property and Casualty)と交通保険事業(”Large Risks Insurance”)を傘下に収め、Bradescoの顧客へ独占的にLarge Risks保険のマーケティングを行う(ii)Bradesco SegurosはSwiss Re Corporate Solutions Brasilの40%株式を取得し、残る60%は親会社のSwiss Re Corsoが保有を続ける。この取引は独禁当局の承認が必要で、この種の取引に通常適応される契約条件に従う。

19. 2016年10月にHSBC Brasilの部分的スピンオフ(分社化)が臨時株主総会で承認された。その資産の一部はBradesco Organizationに吸収され、営業と技術基盤の統合が可能になり、その結果HSBCブランドはサービス網で取り換えられ、現在はBradescoになった。従ってBradescoは統合されたプラットフォーム(支店、ATMおよびシステム)によって営業を始め、すべての顧客がそれを利用できるようになった。Bradescoは今後、HSBC Brasil顧客へ提供済みの商品やサービスを傘下に収め、ブラジル全土をカバーするサービスネットワーク、最新鋭の技術プラットフォーム、幅広い商品とサービスを提供するようになる。

20. 2016年11月にブラジル中央銀行はファイナンシャルビル(劣位条項に基づく)の発行による50億レアルの資金調達を承認した。この資金はCMN決議4192/13に示されたようにレファランスエクイティのうちのその他ティア1資本へ組み入れが可能とみられている。

21. 同期間中の主要な賞および承認
*17回目の「150 Melhores Empresas para Trabalhar no Brasil(ブラジルの最優秀企業150社)」リスト入り(Epoca magazine、Great Place to Work Instituteと提携)
*Bradescoは、「アマゾンでの金融的組み込みおよび持続的開発」案件で「持続的金融」分野の「Latinoamerica Verde」(賞)を初めて受賞(ラテンアメリカ開発銀行、CAF)
*ブラジルの銀行の中で「株式時価総額」の伸びが首位(Economatica)
*中南米および米国(優良株)銀行部門の収益性および株主に対する配当金支払いで首位、配当利回りもトップ

Bradesco Organizationはブラジルの社会経済的発展に全力を尽くしている。われわれは、最善のコーポレート持続性の実践を組み込み、各州の事情と潜在可能性を考慮し、長期的に共通価値観の生成に貢献するとの観点から、ビジネスガイドラインと戦略を設定している。この位置付けを強化するため、われわれはグローバルコンパクト(Global Compact)、エクエーター原則(Equator Principles)、気候資料計画(Climate Data Program、CDP)、責任投資原則(Principles for Responsible Investment、PRI)、温室効果ガス・プロトコールプログラム(GHG Protocol Program)、気候プラットフォームのためのビジネス(Business for the Climate Platform、Empresas pelo Clima、EPC)など世界的に承認されたコーポレートイニシアチブの順守を強調する。社内組織として、取締役会に対しこの分野のガイドライン作成や企業行動をアドバイスする責任のある持続性委員会(Sustainability Committee)や、戦略執行を調整する多部門委員会がある。ビジネス管理における優秀性は、ニューヨーク証券取引所の「新興市場」部門のダウジョーンズ持続性指数(DJSI)、および、いずれもBM&FBOVESPAのコーポレート持続性指数(ISE)、炭素効率性指数(ICO2)などの主要な持続性指数により評価される。

60年前に広範な社会教育プログラムが発足し、Fundacao Bradescoは現在、ブラジル全土で40の学校を運営している。2016年には約5億9336万レアルの予算が以下の学校に入学した約10万1566人の生徒に恩恵を与えることになる。基礎教育(幼稚園からハイスクールおよび上級中等技術職業教育に至るまで)、青年・成人教育、雇用と所得の創出に焦点を置いた初等および継続的職業訓練。無料で良質の教育の保証に加え、生徒たちは基礎教育システムに加入する。その生徒数は4万3000人超。生徒はまた、制服、学用品、食事、医療・歯科治療支援も受ける。遠距離学習システム(EaD)に関しては、約55万人超の生徒がeラーニングポータルの「Escola Virtual(バーチャルスクール)」を通じて恩恵を受ける。これらの生徒は、時間表で提示されるさまざまな課程のうち少なくとも1課程を修了する。別の2万1490人の生徒はEduca+Acao ProgramであるCenters for Digital Inclusion(CDIs)とのパートナーシップで実行されるプロジェクトやイニシアチブ、およびTechnologyコース(Educar e Aprender-教育と学習)から恩恵を受ける。

財務諸表はBradescoの投資家向け広報活動のサイト(bradesco.com.br/ir )を参照。

(注1)この経済・財務分析リポートの8ページで記述されている臨時イベントによる
(注2)2016年第1四半期現在、通年ベースの収益性はlinear basisで計算されており(2016年1-9月の株式資本平均利益率(ROAE)の18.0%という数字は以前の基準で算出)、株主資本の下に記録されている売却可能証券の時価効果は除外されている
(注3)同期間の最終営業日の普通株および優先株の終値に株数(金庫株の除く)を掛けたもの
(注4)これには以下のものが含まれている。抵当、担保、信用状、クレジットカード債権前払い金、ローン譲渡証書での共同債務(受取債券担保投資ファンドや不動産担保債務)、農村ローン譲渡証書および信用リスクを包含する業務での共同債務-社債や約束手形を含むコマーシャル・ポートフォリオ
(注5)2016年9月、当社はブラジル中央銀行の認可した劣後債を2016年11月に発行することを検討した。この劣後債はTier I 資本(中核的自己資本)を構成する
(注6)過去12カ月の間

(記事提供/共同通信JBN、写真/BRADESCO/Inovafoto)
写真は9月4日、サンパウロ市。リオデジャネイロ・パラリンピックの聖火リレーが行われたサンパウロ市内。ブラです故銀行はリオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックでは主要スポンサーを務めた