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フィッチ、ブラジル国債を「投機的」から変更せず

ブラジル 投資適格

今回の格付け据え置きに関してフィッチは、経済の回復度合いがまだ鈍いことと、繰り返される政情不安をリスクの要因とした結果と伝えている。

「ブラジルの格付けを投機的と据え置いたのは、国の財務体質の脆弱さ、政府の借財の増加も関係しているものの、政治の不安定化に関する話題が繰り返され経済にネガティブな影響を与えている点が大きな要因といえます」(フィッチのプレスリリースより)

一方でフィッチは、ブラジルの弱点は国の経済活動の多様化、省庁組織の強化によって補強されうるとも伝えている。インフレ率の低下と公的支出の削減などが進めば格付けが変わる可能性を示唆している。

ブラジル財務相は、国家の財務体質強化と借財の適正化に向けて鋭意努めている、と述べている。

「フィッチの発表は景気の回復と持続可能な成長を実現するための基盤を整えることの重要性を改めて伝えています。改革を順々に進めていくことが重要です。それにより財務体質は強化され、借入についてもよい報告に向かうこととなります」(財務省)

一方で今後の見通しについては次のように述べている。

「フィッチが出した将来に対するネガティブな評価はブラジル経済の回復がまだ力強さに欠けること、借財が増えていること、年金制度改革のような法制度の改定が順調に進むか読みづらいことから生じているとみられます」(財務省)

フィッチはブラジルのGDP成長率について、2017年は0.5%、2018年は2.5%と見ているが、昨今の政界の動揺が社会経済改革の進捗に影響し、経済の回復が遅れる可能性を示唆している。

スタンダード・アンド・プアーズ、ムーディーズもそれぞれの見解を示している。

(次ページへつづく)

(文/原田 侑、写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真は3月27日、リオデジャネイロ。コパカバーナ海岸近辺で行われた「ラヴァ・ジャット」作戦捜査を応援する集会

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