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フィッチ、ブラジル国債を「投機的」から変更せず

テメル大統領

検察との司法取引に応じたJBSのオーナー、ジョズレイ・バチスタ氏がテメル大統領と交わした会話の録音を裁判所に提出した後、最高裁判所はテメル大統領に対する調査開始を命じた。

現地「オ・グローボ」紙は、前下院議長ですでに逮捕されているクーニャ氏が検察に証言をしないようJBSが同氏に賄賂を贈っていたと伝えている。検察に提出された録音の内容はこの贈賄についてのジョズレイ氏とテメル大統領の会話である、とジョズレイ氏が連邦警察捜査員に対して話しているという。

ブラジル国債に関するフィッチの格付けと今後の見通しについての評価は2016年5月から変わっていない。

もう一つの格付機関スタンダード・アンド・プアーズも今年2月、ブラジル国債の格付けを「投機的」から変更しなかった。やはり政情不安と経済の回復力の弱さから先の見通しが立てにくいことを理由として挙げている。

ムーディーズは今年3月にブラジル国債の格付けを1ランク上げていた。しかしながら、5月19日、テメル大統領を巻き込んだ疑惑は、ここしばらく続いていた政治的安定を覆し、ブラジルの信用力を棄損する可能性があるとのコメントを発表した。

ブラジルは2008年、2009年とフィッチおよびスタンダード・アンド・プアーズから投資適格との格付けを得ていた。2009年にはムーディーズからも投資適格との判定を受けていた。

ブラジル国債を投資適格から真っ先に外したのはスタンダード・アンド・プアーズで、2015年9月のことだった。他の2社もそれに続いた。

市場アナリストいわく、過去の記録を見る限り、一度投機的格付けに落ちた国が再度投資適格級に引き上げられるまでにかかる期間は、だいたい5年から10年とのことだ。

(文/原田 侑、写真/Marcos Corrêa/PR)

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