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ブラジル証券取引所で4年ぶりの大型上場

ブラジル バーガーキング

株式の購入にあたっては、PDがペトロブラス傘下時代から引き継いだ不透明性から生じるリスクや、収益構造、経営効率等の向上に向けての企業努力の姿勢も考慮すべきだからだ。

事実、PDとほぼ同時期にIPOの需要申告、仮条件決定を行い、12月18日に上場予定のBKブラジル(バーガーキングのブラジルでの事業運営会社)については仮条件で提示された価格帯の上限が公募・売出価格となっている。

PDの株式売却は、ペトロブラスグループの2017-18年の投資回収計画の目玉の一つだ。同期間中、グループは傘下企業の株式売却で120億米ドル(約1兆3440億円)の回収を計画している。IPOを選ぶ前にペトロブラスはPDの持分を市場外で他社に売却しようとしたが、裁判所から「待った」がかかった。

PDのガソリンスタンド、イピランガにはシェル系列ハイーゼンという競合がいるが、イピランガは国内の燃料流通ではトップシェアを守っている。イピランガブランドのスタンドは全国に8000軒あり、昨年は860億レアル(約2兆9240億円)売り上げたが、当期損益はマイナス3億1500レアル(約107億円)という結果に終わった。

今年は競争の激化により8月までで売上が7.6%減少したものの、燃料市場におけるシェアはPDによると、業界におけるシェアは小売で24.5%、卸で43%とのことだ。

「今年の早い時期にディーゼル油の輸入解禁があり、以降、新規の市場参入が増えました。今後も市場は競争が激化していくことは確実です」(PD広報)

2016年10月以降、ほぼ国産で賄われていたブラジル石油市場で輸入業者の参入が認められ、ペトロブラスは国際価格を意識したガソリン価格の値付けを行ってきた。

PDのIPOは、2017年に行ったペトロブラスによるグループ会社株式放出の2社目だ。11月にはアマゾナス州のアズラゥン油田株式の持分を5450万米ドル(約61億円)で売却している。

マーケットの需要は想定より低めだったものの、ペトロブラスに50億レアルを調達させたPDは、2013年4月に上場し、115億レアル(約3900億円)を調達したブラジル銀行傘下の保険事業者BBセグリダーヂ以降で最大のIPO案件となった。

2017年はこのほかにも規模の大きなIPO案件が報じられた。

(次ページへつづく)

(文/原田 侑、写真/Divulgação/Burger King)

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