2018年 02月 21日 00:01
急速に食育が進んでいるようにみえるブラジルだが、安全な食品の門戸は必ずしも広くはない。有機栽培食品の需要は高まっているものの、生産は需要に追いついていないようだ。
この状況に商機を見出すビジネスマンが現われた。
グローボ系ニュースサイト「へヴィスタPEGN」が伝えたところによると、サンパウロで若手敏腕広報マンが有機農業ビジネスに転身し、成功を収めているという。
サンパウロ市内で広報マンとしてキャリアを積んできたハファエル・コインブラさん(32)は2017年からサンパウロ州サンタ・クルース・ダ・コンセイサゥン市で有機農業を営んでいる。
親族の土地を借りて有機農業をスタートさせたが、当初は自分たちが食べるものだけを栽培する家庭菜園のつもりだったという。しかしながら友人や近隣住民から作物を譲ってほしいという依頼が来はじめた。
サンパウロ市内に行く途中のガソリンスタンドに立ち寄った際、スタンドの係員がコインブラさんの車に乗せた野菜かごをみて、こう言った。
「きれいな野菜だけど、有機栽培なんですか?」
コインブラさんは係員に自分の野菜をどうやって作っているか説明し、サンプルを少し置いていった。
帰路、コインブラさんは自分の農園の作物を売ることを考え始めた。
2016年職場に辞職願を出し2017年、自分の農業法人、サンタ・ジュリエッタ有機農園を立ち上げた。
「でも、ただ売ることを目的にはしたくなかったんです」(コインブラさん)
(次ページへつづく)
(文/原田 侑、写真/Divulgação)
写真はサンタ・ジュリエッタ有機農園
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