ブラジルの健康食品市場、成長続く

2018年 11月 14日

ブラジル 健康食品市場

ブラジルの健康食品市場の成長は、相変わらず勢いが衰えていないようだ。

ユーロモニターインターナショナルによる2017年の調査結果をブラジル中小零細企業支援機構(セブラエ)などが伝えている。

調査結果によると、ブラジルの健康食品および飲料市場は、過去5年間で平均12.3%の成長を示しており、2016年だけでもこの分野では936億レアルの売上げがあったという。健康食品市場の世界ランキングでは5位とのこと。

また、2021年までに同国のこの分野の市場は平均4.41%成長する見通しだという。

消費者の健康的な生活を求める需要の増大を受けて、多くの生産者と起業家がこの分野に参入して投資を行っているセブラエは指摘している。

サンパウロ州農務長官付け食品科学研究所(ITAL)のマリア・テレーザ・ベルトード・パシェーコ研究員によると、現在、健康食品として人気の高いキヌア、アマニ油、ゴジベリー、サフラン、チア(シード)の生産を増加させているという。

健康食品の生産増に伴い、販売店、市場、専門見本市など、同分野の商品の流通分野も成長し続けているという。

加えて、健康食品への意識だけでなく、都市部における食事における時短傾向も、レストランやスナックバーなどでの自然食品や低カロリーメニューの需要が高まるなど、消費活動に影響を与えているという。

このように多くの成長指標があることからも、健康食品市場は注目すべき投資先であるとセブラエは指摘している。

(写真・文/麻生雅人)