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9月16日は「アサイーの日」。アマゾン地域への日本人移民90周年を祝して制定される

アサイー椰子の果実アサイー(写真/ Divulgação

9月16日が、日本記念日協会が認定する「アサイーの日」として登録されたことを受け、9月12日、アサイーの生産国であるブラジル大使館で同記念日の制定の発表と、これを祝う祝賀会が行われた。

同日が「アサイーの日」に制定されたのは、 アサイーの生産に貢献して産業を支え続けている日系移民に敬意を表して、第一回移民船がアマゾン地方に到着したのが1929年9月16日だったことに因る。

エドゥアルド・パエス・サボイア駐日ブラジル大使閣下は、日本人移民の存在はアマゾン地域の歴史の重要な一部となっていると語った。

エドゥアルド・パエス・サボイア駐日ブラジル大使閣下 (撮影/麻生雅人)

「1929年9月16日 、蒸気船モンテビオ丸に乗って43世帯の日本人がパラー州に到着したことから始まります。今年はアマゾン地域への日本人移民90周年を記念して、多くのイベントがブラジルで予定されています」( エドゥアルド・パエス・サボイア駐日ブラジル大使閣下 )

大使閣下は、 アサイーの産地であるパラー州ではすでに州の記念日として「アサイーの日」が存在するが、 日本とのアサイーにおける人的交流の重要性を鑑みて、9月16日を日本における「アサイーの日」に制定する取り組みを支援することにしたと語った。

「アサイーの日」 記念日登録証を紹介する、株式会社フルッタフルッタの徳島一孝取締役(撮影/麻生雅人)

「日本における『アサイーの日』は、より大きな意味を持つこととなります。それはアサイーだけを特定して支援するだけでなく、アマゾン地域へ移住され、ブラジルにおいてその地域の開発に貢献されたすべての日本人移民への敬意の表われとなるからです」 ( エドゥアルド・パエス・サボイア駐日ブラジル大使閣下 )

株式会社フルッタフルッタの徳島一孝取締役により「アサイーの日」 記念日登録証が紹介されたのち、小林雅彦・元ベレン領事事務所所長は、アマゾン地域の環境や同地における日系移民の歴史を紹介した。

ブラジルへの公式な日本人の移民がはじまったのは1908年で、アマゾン地域へは1929年の第一次トメアスー移住で同地へ渡った43家族189名が最初だったという。現在、日本をはじめ世界中にアサイーを届けている農業協同組合はこのトメアスーにある。

小林雅彦・元ベレン領事事務所所長によると、この移住事業はパラー州政府が日本国政府に対し同地の開拓を依頼して行われたもので、100万ヘクタールの土地が提供されたという。

小林雅彦・元ベレン領事事務所所長 (撮影/麻生雅人)

熱帯雨林にある原生林の開拓は困難を極め、マラリアで倒れる犠牲者も少なくなかったという。また、トメアスーにおける胡椒栽培の隆盛と衰退、その後にトメアスーでアグロフォレストリーと呼ばれる持続可能な混作農法が推進されていることなどを紹介した。

1933年、当時移民監督官を務めていた臼井牧之助氏がシンガポールから胡椒の苗木を20本、トメアスーに持ち込み、そのうち2本が根付いたことから同地で胡椒栽培が発展。1950年代前半には、それまで胡椒の主要生産地だったインドネシアでの生産量が落ちたことも影響して、トメアスーの胡椒は輸出産業として隆盛を極めたといわれている。

「胡椒御殿はどんどん立つし、ブラジルの輸出の4割を占めるという実績もあったのですが、単一栽培で胡椒を大規模にに栽培したため病害が発生して、胡椒産業は打撃をこうむりました。しかし、この失敗がきっけとなって、単一栽培から混作農法に切り替えられて、森林を再生させながら生産性を上げていくというアグロフォレストリーがはじまりました」( 小林雅彦・元ベレン領事事務所所長 )

「この農法は、JICAや東京農工大の協力を得て近隣の日系以外の農家にも伝授されています。中には日系農家より収入を得ている農家も出てきています」 ( 小林雅彦・元ベレン領事事務所所長 )

トメアスーで取り組まれている混作農法の畑からは、アサイーだけでなく胡椒、カカオ、パッションフルーツ、クプアス、アセロラなど多様な産物が生産され、国内外で消費されている。同地のカカオは、日本の有名なチョコレートブランドにも使用されている。

(文/麻生雅人)

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